1997 Fiscal Year Annual Research Report
生体透過snake photon検出のための基礎研究
Project/Area Number |
09878205
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
清水 孝一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30125322)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北間 正崇 北海道工業大学, 工学部, 助教授 (50285516)
加藤 祐次 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50261582)
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Keywords | snake photon / 近軸散乱光 / 近赤外光 / 光散乱 / 生体透視 / 光CT / 光拡散 / 時間分解解析 |
Research Abstract |
未だ未知の点の多いsnake photonに対し、その基礎的な特性を明らかにすること、またその生体透視への応用ひいては光CT実現へ向けたbreakthroughの可能性を拓くことをめざし、次の研究を行った。 1.高濃度散乱体におけるsnake photonの理論的解析 モンテカルロシミュレーションにより、snake photonのふるまいを調べた。 2.生体に近い散乱体溶液を用いたsnake photonの実験的解析 試料には、散乱吸収特性が既知で、生体組織の光学パラメータとの関係が明らかなIntralipid水溶液を用いた。高出力レーザ、高感度受光器、分光系を中心とする実験システムを設計・製作し、snake photonの特性を実験的に解析した。 これらの結果、次の成果が得られた。 1.生体組織のような高濃度散乱体を透過した光の中にsnake photonが、既存技術で十分検出可能なレベル含まれることが明らかとなった。 2.snake photonの時間分割解析を行ったところ、一般的なtime-gating法による散乱抑制で用いられる時間範囲を超えた部分にも、無視できぬ量のsnake photonが存在していることが見出された。 これらの結果は、snake photonを有効に分離抽出することができれば、生体の光透視イメージングにおける新たな散乱抑制法が得られる可能性を示唆するものと考えられる。
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[Publications] Y.Onodera, Y.Kato and K.Shimizu: "Suppression of scattering effect using spatially dependent point spread function" OSA Tops. (in press).
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[Publications] A.Awata, Y.Kato and K.Simizu: "Imaging of absorption distribution in diffuse medium using backscattered light" OSA Tops. (in press).
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[Publications] K.Sakatani, M.K.Jibu, Y.Taka, et al.: "Noninvasive optical imaging of the subarachnoid space and cerebro-spinal fluid pathways based on near-infrared fluorescene" Journal of Neurosurgery. 87・5. 738-745 (1997)
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[Publications] 小野寺陽一, 他: "点拡がり関数を用いた光CT画像における散乱効果の抑制" 医用電子と生体工学. 35・4. 400-406 (1997)
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[Publications] Y.Taka, K.Shimizu and K.Yamamoto: "Functional imaging of animal body by laser transillumination" Technical Digest of CLEO. 278-279 (1997)
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[Publications] 清水孝一: "光による生体透視イメージング" Optronics. 16・188. 116-122 (1997)
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[Publications] 清水孝一(分担執筆): "生体情報の可視化技術" コロナ社, 235 (1997)