1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09878216
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
佐田 正晴 国立循環器病センター研究所, 実験治療開発部, 室長 (20162399)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 隆之 国立循環器病センター研究所, 実験治療開発部, 部長 (00075764)
藤里 俊哉 国立循環器病センター研究所, 実験治療開発部, 室員 (60270732)
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Keywords | 培養基材 / 生体吸収性材料 / 炎症反応 / カプセル化 / 組織工学 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度にて開発した新規な生体組織作出基材の生体適合性について検討した。作出基材をラット腹腔内に移植し、その生体反応について組織学的に検討するとともに、ウサギ皮下に種々の作出材料を移植し、超音波触覚センサーを用いてそのカプセル化反応を検討した。 生体内分解吸収性であるポリ乳酸(PLA)をベースとし、その分解性および化学修飾性を改善するためにエチレンオキシド-プロピレンオキシド共重合体(PN)を導入したABA型ブロック重合体フィルムをウィスターラット腹腔内に移植し、所定期間経過後に摘出した後、組織学的に生体適合性を調べた。また、種々の高分子作出基材をウサギ背部皮下に移植し、所定期間経過後に摘出した後、材料周囲のカプセル化の厚力を硬さを、200kHzを発振するチタン酸ジルコン酸鉛圧電セラミック振動子を用いた超音波触覚センサーにて測定した。 その結果、本作出基材は腹腔内埋人後2週間でも顕著な炎症反応を起こさず、また、周囲のカプセル化組織も軟らかいことが示唆され、組織移植用基材として適当な性質を有することがわかった。来年度は、不織布やスポンジなど、三次元多孔質構造体を作製し、小動物としてハムスター、大動物としてイヌから軟骨や膵臓細胞なとを分離・培養して作出基材に付着させ、免疫抑制した動物に移植する予定である。また、血管新生因子を複合化し、あらかじめ移植して血管豊富にさせた基材組織に、後から細胞を移植する二段階移植法についても検討する予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 藤里俊哉、藤原智誉、他: "移植材料に対するカプセル化組織の硬さ評価" 第37回日本ME学会大会論文集. 630 (1998)
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[Publications] T.Fujisato,T.Shinohara,et al.: "EVALUATION OF CAPSULE TISSUE SURROUNDING IMPLANTED MATERIALS USING ULTRASONIC TACTILE SENSOR" Third World Congress of Biomechanics ABSTRACTS. 452 (1998)