1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09894007
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 洋一郎 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (70144425)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 勝彦 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (00111914)
荒船 次郎 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (80013415)
中畑 雅行 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (70192672)
梶田 隆章 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (40185773)
戸塚 洋二 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (40011712)
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Keywords | 国際会議 / ニュートリノ物理学 / 太陽ニュートリノ / 大気ニュートリノ / スーパーカシオカンデ / 長基線ニュートリノ振動実験 |
Research Abstract |
ニュートリノ物理学・宇宙物理学国際会議のための企画調査を行った。 本国際会議はニュートリノ物理学全般に渡るが、主に、(1)太陽ニュートリノ、大気ニュートリノを含む宇宙ニュートリノ、(2)加速器を用いたニュートリノ物理学、(3)理論、(4)その他、について、動向を調査した。国内での企画調査会を3回、外国での情報収集を2回行った。現在、この分野での最大の話題は、ニュートリノの質量の問題である。(1)、(2)、(3)ともに質量問題が中心テーマとなろう。(1)では、特に太陽ニュートリノ、大気ニュートリノの観測データーがニュートリノ振動の証拠であるかが、緊急最重要テーマである。太陽ニュートリノでは、今までに行われた5つの実験すべてから振動の可能性が得られている。特にスーパーカミオカンデは、過去の実験の50倍のスピードでデーターを取得している。これは本国際会議での重要なテーマとなる。 いくつかの新しいアイデアも提案されている。たとえば、Ybを使ったエネルギーの低い太陽ニュートリノのスペクトラムの測定である。 大気ニュートリノは初期の実験との食い違いが問題であったが、これも高統計のスパーカミオカンデで新たな展開が期待される。 (2)では、宇宙暗黒物質の候補としてのニュートリノ質量探しが、本国際会議をめどに新しい結果を出すであろう。また、大気ニュートリノの振動を加速器からのニュートリノを用いて確認するための所諠長基線ニュートリノ振動実験が重要なポイントとなる。
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