1997 Fiscal Year Annual Research Report
ヒスタミンの脳機能における役割の解明--国際学術共同研究をめざして
Project/Area Number |
09898015
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡邉 建彦 東北大学, 医学部, 教授 (70028356)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大津 浩 東北大学, 医学部, 助手 (60250742)
谷内 一彦 東北大学, 医学部, 助教授 (50192787)
前山 一隆 愛媛大学, 医学部, 教授 (00157158)
大和谷 厚 大阪大学, 医学部, 教授 (30116123)
渡辺 武 九州大学, 生体防御研究所, 教授 (40028684)
|
Keywords | ヒスチジン脱炭酸酵素 / H1受容体 / H2受容体 / ノックアウトマウス / ヒスタミン |
Research Abstract |
平成10年度国際学術共同研究「遺伝子改変動物を用いた中枢ヒスタミン神経系の機能の解明」を目指して本企画調査を進めてきたが、内定の通知を受け、空白期間なく、速やかにスタートを切れることとなった。具体的には、以下の企画調査をおこなった。 ヒスタミンH1受容体遺伝子ノックアウト(KO)マウスは既に作成されており、ヒスタミン合成酵素であるヒスチジン脱炭酸酵素(HDC)遺伝子KOマウスをこのほど作成できた。H2受容体KOマウスは、現在、キメラマウスが得られている。現在、これらとともに遺伝子の高発現マウスも作成中である。遺伝子改変動物の中枢機能の評価法として行動薬理学(自発運動、電撃痙攣、不安状態、学習能、睡眠-覚醒日内リズム)の測定系はセットアップされている。ヒスタミン含量とHDC活性の測定、受容体結合実験、免疫組織化学、in situ hybridizationなどの準備も完了した。末梢におけるヒスタミンの作用として、胃酸分泌、足蹠浮腫などの測定装置を整えた。 渡邉、大和谷は、「国際学術共同研究」発足時における国外研究分担者、アセニオル・フィリプ-教授(オーストリア・インスブルック大学)、ヘルム-ト・ハ-ス教授(ドイツ・デュッセルドルフ大学)の研究室を訪問し、中枢薬理学に関する具体的共同研究の打ち合わせをした。前山は、ペルティ・パヌラ教授(フィンランド・チュルク大学)、ロルフ・ホカンソン教授(スウェーデン・ルンド大学)の研究室を訪問し、それぞれヒスタミン神経系の発生、胃酸分泌調節について情報を交換した。
|
Research Products
(8 results)
-
[Publications] L.Diewald: "Histaminergic system in co-cultures of hippocampus and posteiror hypothalamus : A morphological study." Eur.J.Neurosci.9. 2406-2413 (1997)
-
[Publications] C.Ito: "Effects of histaminergic agents on methamphetamine-induced stereotyped behavior and behavioral sensitization in rats." Psychopharmacology. 130. 362-367 (1997)
-
[Publications] K.Yanai: "Targeting disruption of histamine H1 receptors in mice : Behavioral and neurochemical characterization." Life Sci.印刷中. (1998)
-
[Publications] Y.Yamanashi: "Role of tyrosine phosphorylation of HS1 in B cell antigen receptor-mediated apotosis." J.Exp.Med.185. 1387-1392 (1997)
-
[Publications] T.Mammmoto: "The interactions between neuronal histamine and halothane anesthesia in rats." J.Neurochem.69. 406-411 (1997)
-
[Publications] Y.Guo: "Roles of mast cell histamine in the formation of rat paw edema : A microdialysis study." Eur.J.Pharmacol.331. 237-243 (1997)
-
[Publications] 谷内一彦: "医系薬理学" 中外医学社, 7 (1997)
-
[Publications] 渡邉建彦: "医科薬理学(第3版)" 南山堂(印刷中), (1998)