2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09F09220
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
河内 明夫 Osaka City University, 大学院・理学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZHANG Mingxing 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 3次元多様体 / ヘゴード分解 / 結び目 / 絡み目 / 補空間 / ハンドル追加 / ヘゴード距離 / 曲線複体 |
Research Abstract |
この研究の目的について述べる。学術振興会外国人特別研究員Mingxing Zhang氏の研究している3次元多様体のヘゴード分解とハンドル追加に関する結果を、結び目や絡み目の補空間に対し、具体化的に適用することにより、ヘゴード分解とハンドル追加の意味を明らかにすることである。そのために、結び目や絡み目の補空間のヘゴード分解に、ハンドル追加に関するZhang氏の結果を適用することを考えている。関連した結び目理論の知識をZhang氏に習得させるとともに、結び目や絡み目のヘゴード距離という新しい考え方による結び目・絡み目の位相不変量を導入し、従来の結び目理論研究とは異なる方向からの結び目理論の展開を図ることを試みる。関連して、結び目や絡み目の補空間のヘゴード分解に関するヘゴード曲面の曲線複体の研究や、結び目や絡み目の補空間の極小ヘゴード分解の意味等の研究も行うことにしている。 平成21年度の研究は、ほぼ研究実施計画通りに進んだと言える。研究実績としては、週一回会合を持って、Zhang氏の研究している3次元多様体のヘゴード分解とハンドル追加に関する結果の詳細な解説をZhang氏自身にしてもらった。また、本学で研究している曲面結び目やイミテーション理論などを含む幅広い結び目理論の紹介をZhang氏に対して行った。さらに、Zhang氏には、毎週金曜日に本学で行っている、結び目理論の大学院学生のゼミやそれに引き続き開催しているFriday Seminar on Knot Theoryに出席してもらうようにし、会議での討議に参加してもらった。Zhang氏の研究成果の一部は、平成22年1月15日のFriday Seminar on Knot Theoryで、Standard surfaces embedded in agenus 2 handlebodyというタイトルで、Zhang氏が講演発表した。
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