2009 Fiscal Year Annual Research Report
イオン液体中で自己集積化させた銀ナノワイヤーの導電性高分子との複合化及び機能化
Project/Area Number |
09F09256
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
渡邉 正義 Yokohama National University, 工学研究院, 教授 (60158657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LEE TaeHee 横浜国立大学, 工学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | イオン液体 / イオンゲル / ナノ粒子 / ATRP / ポリマーブラシ / ゾルーゲル転移 / 構造色 / 色素増感太陽電池 |
Research Abstract |
本研究は、ナノ物質/高分子複合体のイオン液体での自己集積による機能発現を目指している。研究の第一段階とし、ナノ物質としてシリカナノ粒子を、高分子に(ポリメチルメタクリレート)(PMMA)を選択し、PMMA修飾シリカ微粒子の合成を行った。シリカ微粒子表面にシランカップリング剤を結合させた後、ここを起点にPMMAをリビングラジカル重合にて修飾した。得られた微粒子は、イオン液体に分散することで濃度増加によりゾルーゲル転移を誘起した。このゲルは電解質であるイオン液体が含まれているので、高いイオン導電性を示した。また、約15wt%の微粒子を混合したものは、その規則配列構造により赤色の構造色を発現した。約25wt%、約30wt%の微粒子を含むものはそれぞれ緑色、青色の構造色を示し、微粒子の混合比率により可視光領域の光反射を自在に制御できることを見出した。構造色は特定波長の光を反射することで見られる現象であるが、今後、このゲルを色素増感太陽電池の電解質層に適用することで太陽電池の性能向上につながると考えている。従来は色素に吸収されずに透過していた特定の波長領域の光が、電解質層で反射し色素に二次吸収されることで、より太陽電池の高効率化が見込まれる。この半年間で見出した結果は、色素増感太陽電池の高性能化を考慮すると非常に意義深く、重要であると考えられる。
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Research Products
(1 results)