2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09F09261
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
石川 聖二 Kyushu Institute of Technology, 大学院・工学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AHAD Md.A.R. 九州工業大学, 大学院・工学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | 動作認識 / 動作表現 / モーションヒストリーイメージ / 方向性モーションヒストリーイメージ / 車載ビジョン / 背景推定 |
Research Abstract |
本研究は,車載ビジョン研究として,交差点付近の車載カメラ映像から歩行者等を検出し,その動作認識を行って危険度の高い歩行者等を選択的にドライバに通知する,安全運転支援システムの実現を目標としている.本年度は,以下の2課題に的を絞って研究開発を行った. (1)背景の逐次推定による前景としての歩行者検出法の開発 単一車載カメラのビデオ映像から,画像フレームごとに背景を推定し,背景と異なる領域を前景として検出する手法を開発した.具体的には,初期画像フレーム上で,画素ごとに輝度値の混合ガウス分布モデルを設定し,それを背景画像モデルとする.これをフレームごとに更新しながら背景モデルと合致しない画像部分を前景として抽出する.カメラの動きによって背景も変化するから,連続フレーム間で特徴点抽出と対応付けを行って支配的な移動ベクトル(カメラの動きに対応)を求め,それを用いて連続フレーム間の画素どうしを対応させる.これにより混合ガウス分布を用いた背景モデルは精度よく次のフレームに移譲され,前景の出現や照明変化等に対応して逐次更新される.本法を交差点付近の車載カメラ映像に適用し,前景として歩行者等が検出されることを確認した. (2)歩行者等の動作認識アルゴリズムの洗練 先に提案した方向性動作履歴画像(Directional Motion History Images : DMHI)を用いた人の動作の表現と認識法において,動作のDMHIから動作認識のために抽出するHuモーメント特徴量は,これまで一般に7次元まで利用されていたが,3次元程度までで十分認識が可能であることを実験的に示した.車載ビジョンにおける車前環境の認識は,実時間であることが当然必要であるが,本研究により,歩行者の動作認識において,処理時間の短縮を図るための知見が得られた.
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