2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09F09280
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
広瀬 茂男 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 卓越教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SE-GON Roh 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 投擲フック / 荒地踏破 / 弾道制御 / 移動ロボット / レスキューロボット / 障害物踏破 |
Research Abstract |
本研究は、地上移動時に樹木や建造物にフック付きのワイヤを投擲し、それを牽引することで不整地での移動を実現するという、従来全く試みられたことのなかった斬新なワイヤ投擲による荒れ地移動を行う極限環境用移動ロボットを実現しようとするものである。我々はすでに、ワイヤの牽引力変化によるメカニカルスイッチ、空圧スイッチ、電気式スイッチの3種類を試作検討し、空圧式が最も実用性が高そうであるという知見を得ていた。そして、これまでの研究で空圧を使用した投擲機の第1次モデルも開発し、投擲移動法の実現可能性を明確化することを行ってきた。しかし、これらの研究では、フックのロックと解除の確実な動作の実現性にまだ問題が残されており、ワイヤも太めであって投擲の邪魔をすることが問題として残されていた。 Se-GonRoh氏との共同研究では、このワイヤ投擲による荒れ地移動に導入された機構を、さらに改善し、滑らかな投擲と強力なブレーキ操作、そして投擲時の弾道制御や回収時の確実な動作を生成する制御法などを実現するための研究を行った。具体的には、これまでにフック解除手法で最大の課題であった、振動があっても確実に保持動作と解除動作を行う安全性の向上と、ワイヤの軽量小型化などの課題を解決するため、ワイヤ自体で信号の伝達を行う方法ではなくて、超小型の赤外線(IR)センサをフックに組み込み、投擲機からフックに向かって指向性の強い信号を送ることで、フックのロックと解除を行うという新しい方式を提案し、実際の試作機でその有効性を検証した。また、フックを投擲するための投擲機に関しては、投擲・高速回収・強力牽引を駆動系の減速比を切り替えることで確実に行うことが可能な装置も開発した。そしてこれらを組み合わせた不整地走行実験をすぐに遂行できるところまで研究を進めた。
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Research Products
(2 results)