2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09F09305
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
和泉 充 東京海洋大学, 海洋工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DENG Zigang 東京海洋大学, 海洋工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 高温超電導磁石 / バルク超電導体 / 潮流発電機 / 海洋エネルギー / 超電導回転機 |
Research Abstract |
平成22年度、我々の研究グループは、小型高効率である高温超電導(HTS)潮流発電機の実用化を目指す上で必要とされる要素技術の開発として以下の研究を行った。今後、本年度の実績を元に発電機の評価試験を行う計画である。 1.【HTSバルク磁石の性能比較】我々は、HTSバルク磁石を利用した発電機の実用化に向けて、低コスト・高性能なHTSバルク磁石を検討した。我々は安価なYBaCue系と性能の良いGdBaCuO系のマルチシードバルクに着目し、温度30K、印加磁場4Tにおいて着磁した結果、YBaCuO系マルチシードバルクは3.91Tの捕捉磁束密度を示した。 2.【HTSバルク磁石の着磁改良】発電機の出力性能において、HTSバルク磁石の総磁束量は重要な役割を担う。我々はHTSバルク磁石の総磁束量向上を目的とし、着磁技術の改良を行った。まず初めに、バルク磁石のより効率的な冷却方法の採用として凝縮ネオンによるサーモサイフォンを採用した。また着磁コイルを内側と外側の2回路を有するコイルとしてその形状を最適化した。 3.【発電機の本体部品の改良】HTSバルク磁石を用いた発電機の試作機を構成するため、機械部品において以下の重要な改良を行った。8個ある界磁バルクの温度をより正確に制御できる回転軸の開発、ネオンガスを冷媒とする閉サイクルサーモサイフォン冷却システムの採用、新たな着磁コイルの励磁システムと電機子コイルの冷却効率の向上、測定チャンネル、測定箇所の増加による測定システムの向上、輻射と交流損失を防ぐシールドの考察を行った。成果の一部は、2010年開催の2つの国際学会の招待講演や基調講演で公表され、論文3篇が発表されている。
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Research Products
(7 results)