2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09F09349
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
宮田 直樹 Nagoya City University, 大学院・薬学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KHAN Mohammed Naseer Ahmed 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | Sirtuin / ヒストン脱アセチル化酵素 / SIRT2 / 神経変性疾患 / 阻害薬 / 分子設計 / 合成 |
Research Abstract |
Sirtuinは、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)ファミリーのClass IIIに属する酵素で、ヒトでは7種類のsirtuin(SIRT1-7)が知られている。ヒトsirtuinの一つであるSIRT2は、細胞質に存在し、α-チューブリンの脱アセチル化を行い、細胞周期の制御を行っている。また、SIRT2が、パーキンソン病やアルツハイマー病、ハンチントン病のような神経変性疾患に関与するという報告もあることから、SIRT2阻害薬は、抗神経変性疾患薬として期待されている。そこで、本研究では、抗神経変性疾患薬を目指したSIRT2阻害薬の創製研究を目指した。 我々の研究室で見出されたSIRT阻害薬2-phenylaminobenzamideを既に報告されているSIRT2の三次元構造にドッキングさせ、新規9化合物を設計した。設計化合物の合成ルートを考案し、9化合物全てを合成した。Biomol社のアッセイキットを用い、合成化合物のSIRT1、SIRT2阻害活性を評価したところ、合成化合物の1つが高いSIRT2阻害活性、SIRT2選択性を示した(SIRT2 IC_<50><10μM ; SIRT2 IC_<50>>300μM)。今後、本化合物を基に更なる分子設計、合成展開を行い、更に高活性(IC_<50><1μM)、高選択的な化合物の創製を目指す。高活性、高選択的な化合物が得られたら、神経変性疾患の病態モデルにおける効果も検討する予定である。
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