2010 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノムワイド疾患関連遺伝子同定のための遺伝統計学手法の開発
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09F09353
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
赤澤 宏平 新潟大学, 医歯学総合病院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HOQUE Md.Aminul 新潟大学, 医歯学総合病院, 外国人特別研究員
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Keywords | ベイジアンネットワーク / ロジスティック回帰モデル / 再発リスク / マイクロアレイデータ / 研究デザイン / サンプルサイズ |
Research Abstract |
1.遺伝子解析データの統計学的解析手法のひとつであるBayesian Network Modelについて、昨年度に引き続き研究している。Bayesian Network Modelを大腸がん患者データに適用し、転移に有意な影響を与えるリスク因子を特定した。大腸がん患者の手術所見、病理学的所見、遺伝子解析の結果等から肝転移などの確率予測を、個々の症例に対して行うことが可能となる。今年度は、Bayesian Network Modelとともに遺伝統計学でよく用いられる多重ロジスティックモデルによる結果との優劣評価を行った。本研究成果は医療情報学の国際雑誌に投稿するための準備を行っている。 2.遺伝子解析において、最近注目されているマイクロアレイによる遺伝子発現データの解析について、産婦人科の子宮頚がんの事例に基づき研究を進めている。研究目的として、遺伝子発現データから再発リスクの高い症例を選定するための遺伝子を検索する際の最適な研究デザインを見つけ出す、ことである。子宮頚がんの症例を検索群と検証群の2群に分けて、検索群で再発リスクに関与する遺伝子の検索を行い、検証群でその妥当性と信頼性を評価する。この際、必要症例数、それぞれの群に割り当てる症例数の割合、検索群における遺伝子抽出のプロセス等を統計学的な理論に基づき構築しつつある。
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