2009 Fiscal Year Annual Research Report
脂肪細胞Foxo1のエネルギー代謝ならびに寿命制御における役割
Project/Area Number |
09F09522
|
Research Institution | Research Institute, International Medical Center of Japan |
Principal Investigator |
春日 雅人 Research Institute, International Medical Center of Japan, 研究所, 所長
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曹 永恒 国立国際医療センター, 臨床薬理研究部, 外国人特別研究員
|
Keywords | FoxOl / 脂肪組織 / ノックアウトマウス / エネルギー代謝 |
Research Abstract |
フォークヘッド型転写因子FoxOlは細胞周期・分化・寿命・糖脂質代謝の制御において重要な役割を果たすことが、これまで主にin vitroの系あるいは全身性のFoxOl欠損マウスを用いて明らかにされてきた。代謝制御におけるFoxOlの臓器固有の役割は肝臓、膵β細胞、骨格筋等の臓器において既に報告されているが、脂肪組織における役割は依然不明である。FoxOlの脂肪組織における役割を解明するために、Cre-loxPシステムを用いて脂肪組織特異的Foxol欠損マウスの作製を行った。Foxolfloxマウスと脂肪組織特異的プロモーターであるFabp4(aP2)プロモーターの制御下にCreリコンビナーゼを発現するトランスジェニックマウスとを交配し、Foxol^<flox/flox>aP2-Creマウスと対照として用いるFoxol^<flox/flox>マウスを得た。白色ならびに褐色脂肪組織から抽出したゲノムDNAを鋳型としたPCRにより、Foxol^<flox/flox>aP2-Creマウスの脂肪組織において特異的にfloxed alleleの組換えが起こっていることが確認された。また、FoxolmRNA量を定量的PCRにて、蛋白量をウエスタンブロットにて検討したところ、Foxol^<flox/flox>aP2-Creマウスの白色ならびに褐色脂肪組織において発現が著明に低下しており、本マウスが脂肪組織特異的にFoxolを欠損することが明かとなった。現在、通常食ならびに高脂肪食摂取下にて体重・血糖値・血中インスリン値・中性脂肪・コレステロールレベルといった代謝パラメーターの経時的変化を検討中である。
|