2011 Fiscal Year Annual Research Report
高機能電極触媒に向けたメソポーラスPt系合金の階層的構造設計
Project/Area Number |
09F09611
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
山内 悠輔 独立行政法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 独立研究者
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANG L. (独)物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 外国人特別研究員
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Keywords | 白金 / パラジウム / 触媒電極 / ナノ多孔体 / コアシェル型粒子 |
Research Abstract |
触媒として高い活性を持つことが知られている白金(Pt)は,現在まで電池などの電極や工業触媒(自動車の場合は排気ガスの浄化触媒)として広く用いられている。白金の表面積を大きくすると,露出している白金の表面積が増加するため,触媒としての機能が活性化することが期待できる.ナノ構造化することで,通常の粉宋よりも大幅に表面積を広くすることが可能になる. 分子集合体上での金属析出プロセスにも着目し,細孔壁の組成を金属化することにも成功している.これらのメソポーラス金属は,骨格が金属のみから形成し電気伝導性の高い多孔体であり,従来の無機酸化物系メソポーラス物質とは異なる電気化学分野への応用が期待される.具体的には,高い表面積を持つ反応触媒担体電極,二次電池用電極や化学センサー等の電気化学系デバイスや金属触媒等への幅広い応用が期待される.複数の金属イオンを溶存させることで,様々な組成へと展開できることを示してきている.多くの界面活性剤や金属塩を組み合わせることで,これまで不可能であったメソ構造や細孔径の精密な調節も可能となってきた.特に,メソポーラスPtやPt系合金は,次世代のDMFC(メタノール直接型燃料電池)の電極材料として最適であり,電極の多孔質化は,反応面積の増大ばかりでなく,電極中における物質の拡散性が向上し,より高い反応効率を達成することができる.少ないPtの使用量で,最大の活性を生み出す,まさにレアメタルの低減技術であり,資源のない日本にとって重要である.従来の白金黒や白金担持カーボンよりも高い表面積を有しており,それらと比較してメタノール酸化能も数十倍活性がある.コアに金やパラジウムの金属を用いることで,さらに熱的安定性やメタノール酸化反応における活性が大幅に向上している.
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Research Products
(2 results)