2009 Fiscal Year Annual Research Report
重い典型元素配位子を有する遷移金属錯体の合成と新しい触媒活性の創出
Project/Area Number |
09F09738
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
中沢 浩 Osaka City University, 大学院・理学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
RENZETTI Andrea 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 鉄4価錯体 / ジゲルミル錯体 / ヒドロゲルミル化反応 |
Research Abstract |
(η^5-C_5H_5)Fe(CO)_2MeにHGeR_3を反応させたところ、4価鉄錯体である(η^5-C_5H_5)Fe(CO)(GeR_3)_2(H)が得られることを見出した。この錯体にPhC≡CHを反応させるとPhHC=C(GeR_3)(H)が生成した。この反応は触媒量のジゲルミル錯体を使用しても進行し、また触媒量の(η^5-C_5H_5)Fe(CO)_2Me存在下、HGeR_3とPhC≡CHを反応させても進行することが分かった。また生成物の詳細な検討から、この反応は前例のないトランス付加で反応が進行することも明らかにした。次に異なる14族元素配位子を有する鉄錯体の合成に挑戦した。種々検討の結果、(η^5-C_5H_5)Fe(CO)_2(ER_3)にまずピリジン(py)を反応させて一旦(η^5-C_5H_5)Fe(CO)(py)(ER_3)を合成し、それにHE'R_3を反応させることにより(η^5-C_5H_5)Fe(CO)(ER_3)(E'R_3)(H)が合成できることを見出した。シリルゲルミル錯体およびゲルミルスタニル錯体についてはX線結晶構造解析により構造を確認した。得られた錯体と種々のHER_3との反応を検討した結果、ER_3基の置換反応が起こり、Sn<Ge<Siの順で鉄上から脱離しやすいことを明らかにした。
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Research Products
(35 results)