2010 Fiscal Year Annual Research Report
神経芽腫モデルマウスを用いた新規制御因子の探索と機能解析
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09J00808
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小出 直史 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC1) (40714126)
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Keywords | 神経芽腫 / MYCN / マイクロアレイ / 自然発症モデル / tumor sphere |
Research Abstract |
MYCNトランスジェニックマウスの腫瘍組織より単離・培養したtumor sphereについて,当初,安定した継代培養や細胞保存が困難であった.安定した培養系を確立させることで,同時期に由来の異なるtumor sphereを評価・検討することが可能となり,初代培養細胞を実験に用いる際に生じる個体差の影響を最小限に抑えた実験が可能になると考えた.そこで,tumor sphereの安定した継代培養や細胞保存の条件検討を行うことにした. 初めに,他の肝細胞の培養を参考にすることを考え,これまで培養経験のある神経細胞以外の幹細胞(マウスES細胞やヒトES/iPS細胞)を用いて継代方法や細胞保存について学び,tumor sphereの系に応用することが可能なものを一つ一つ検討した.条件検討と改変の結果,tumor sphereは少なくとも3ヶ月以上の継続培養が可能になった.また,継続培養中において,細胞の形態や遺伝子発現プロファイルに異常は認められなかった.次に,免疫不全マウスを用いて腫瘍形成脳を検討した結果,初代培養した直後のtumor sphereと同様に,長期培養したtumor sphereも腫瘍形成能を示したことから,tumor sphereは長期培養しても腫瘍形成能を維持することがわかった.さらに,繰り返しの連結保存も可能になった(腫瘍形成能,遺伝子発現プロファイル,細胞の形態確認済み).これらの結果から,tumor sphereはESあるいはiPS細胞のようにある程度株化が可能な細胞であることがわかった.よって,今後は文頭に示した目的である"同時期に複数の株をスクリーニングすること"が可能になった. 他方,マイクロアレイの結果より絞り込んだ遺伝子における過剰発現ベクターの作製やノックダウンのためのsiRNA,shRNAのデザインは継続して取り組んでいる.
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Research Products
(5 results)
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[Book] 難治性腹圧性尿失禁症例,脂肪組織由来幹細胞注入療法の経直腸造影超音波イメージング2010
Author(s)
山本徳則, 青木重之, 小出直史, 舟橋康人, 佐々直人, 吉野能, 河津政範, 土屋拓真, 青木久佳, 服部良平, 後藤百万
Total Pages
S444-S444
Publisher
日本超音波医学会
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[Book] Vector flow mappingを用いた大動脈-腎動脈血管分岐部血流構造の解析の試み2010
Author(s)
山本徳則, 青木重之, 小出直史, 舟橋康人, 佐々直人, 吉野能, 河津政範, 土屋拓真, 青木久佳, 服部良平, 後藤百万
Total Pages
S267-S267
Publisher
日本超音波医学会