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2009 Fiscal Year Annual Research Report

相対論的流体における散逸の実用的解法の開発とその高エネルギー天体物理過程への応用

Research Project

Project/Area Number 09J01061
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

高本 亮  Kyoto University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)

Keywords相対論的流体 / Israel-Stewart理論 / 相対論的散逸
Research Abstract

私は上記のような研究課題に基づき、相対論的な散逸理論の実用化に向けた研究を行った。相対論的な散逸理論は、非相対論の散逸理論を単純に相対論へ拡張した理論が非物理的な不安定性を持つという問題を解決したIsraelとStewartの理論が有名である。しかしこの理論は安定化のために熱伝導、粘性も時間発展する変数にしており解析的に解くことは非常に難しく、解けたとしても非常に単純化された状況しか解は得られないため、数値的に実用的な解法を開発することが必須である。このような理由により私はIsrael-Stewart理論の実用的な数値スキームの開発を行った。Israel-Stewart理論を数値計算する場合に先に述べた変数が増えてしまうという問題の他に、非常に短い時間パラメータが導入されていることが挙げられる。この時間パラメータは流体の特徴的な時間スケールよりもかなり短いため、単純な差分化を用いたのではこの時間を分解しなければならず、流体現象をとくまでに非常にコストがかかってしまい変数が増えることよりもより深刻な問題である。私はこの問題に対処するため、式を適切に変形して厳密解が得られる形式にし、この短い時間部分に関しては差分ではなく厳密解を用いて時間発展させることでこの問題を解決した。これにより通常の流体の時間刻みで安定に解くことが可能になった。以上の結果は2010年3月に行われた日本天文学会2010年度春季年会で発表した。
以上のように今年度は研究計画通りに散逸の実用的な解法の開発に成功した。来年度以降はこれらを実際の宇宙の高エネルギー現象に実際に適用していく予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2010

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 熱伝導・粘性を考慮した相対論的流体--Israel-Stewart理論のNumerical Scheme2010

    • Author(s)
      高本亮
    • Organizer
      日本天文学会2010年春季年会
    • Place of Presentation
      広島大学
    • Year and Date
      2010-03-25

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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