2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09J02715
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
八木 拓也 Keio University, 医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 神経変性疾患 / 小胞体ストレス / セイピン |
Research Abstract |
Aiml:seipin封入体形成の生化学的解析 小胞体膜蛋白であるseipinが形成する封入体の意義はほとんど検討されていないため、今回、封入体形成のメカニズムについて生化学的解析を行った。Hela細胞に変異型seipin N88SとIRE1 K536A(IRE1 dominant negative)を共発現したところ、封入体形成を認めた。Site-2 protease-defient CHO細胞、PERK knock-out細胞に対して、seipin N88Sをトランスフェクションしたところ、wild typeの細胞と比較して有意差なく、封入体形成を認めた。以上より、IRE1、PERK、ATF6の小胞体ストレスセンサーに直接的には依存しないカスケードにて小胞体形成が生じていることが示唆された。次に、小胞体シャペロンのカスケードによって、封入体形成がなされていないかを検討した。変異Bip細胞、CNX knock-out細胞に変異型seipin N88Sのトランスフェクションを行ったところ、野生型と有意差なく、封入体形成を認めた。以上より、Bip、CNXを直接的には介さない経路にて封入体形成が生じていることを示唆された。Aim2:変異型Seipin遺伝子トランスジェニックマウスの作製in vitroで小胞体ストレスとその細胞死を誘導することが証明されている変異型Seipin遺伝子トランスジェニックマウスの作製を行った。野生型、N88S変異のヒトSeipin遺伝子cDNAを、Thy-1プロモーターの下流に導入し、トランスジェニックベクターとした。変異型Seipin N88Sトランスジェニックマウスにおいて、全身の振戦と歩行障害、tail lifting testにてAbnormal limb reflexを認めた。組織学的には、大脳での発現を組織染色により確認された。現在、表現型の解析を、経時的な生存曲線、体重、Hanging wire、Rotarodにて行っており、今後はさらに生化学的・組織学的な解析を行っていく。
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