2011 Fiscal Year Annual Research Report
後期近代社会における犯罪不安に関する研究―少年犯罪の社会問題化を事例として―
Project/Area Number |
09J03152
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
赤羽 由起夫 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 少年犯罪 / 聖・俗・遊 / 精神疾患 / リスク社会 / 犯罪不安 / メディア |
Research Abstract |
平成23年度は以下の4点の研究活動を行った。 1. 2年目での研究成果の発表 (1)2011年8月5日には、"Should School Be ResPonsible for Crime that Occurred in a School Setting? : Comparative Study of the News Reports on the Two Famous Murder Casesin Japan"という報告を国際犯罪学会第16回世界大会テーマセッションにおいて発表した。(2)2011年10月22日には、「境界と犯罪不安の関係リスク社会化は犯罪不安を増大させるのか」という報告を日本犯罪社会学会第38回大会テーマセッションにおいて発表した。 2. 文献資料の収集 戦後の少年犯罪報道を分析資料として用いるために新聞と週刊誌の収集を継続的におこなった。 3.文献資料の分析 (1)現在の少年犯罪においては、メディアの悪影響によって「現実と虚構の区別を喪失した」少年による犯罪が多く報道されている。このような報道を、聖・俗・遊の三項図式を用いて分析した。(2)精神疾患に言及のある少年犯罪報道を終戦から現代までの期間で収集し、少年犯罪と精神疾患の関係の語られ方の歴史的変遷について分析した。 4.今年度の研究活動の成果の発表 (1)上記3(1)の研究成果を「『虚実の混同』はなぜ語られるのか-聖・俗・遊の図式を用いて」という論文として『年報社会学論集』に投稿した。(2)上記3(1)の研究成果を「少年犯罪と精神疾患の関係史-戦後の新聞報道の分析を通じて(仮)」と言う論文として『犯罪社会学研究』への投稿を準備中である。
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