2009 Fiscal Year Annual Research Report
脊髄小脳変性症6型(SCA6)の発症機序の解明及び治療法の開発
Project/Area Number |
09J03855
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
海野 敏紀 Tokyo Medical and Dental University, 医歯学総合研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | カルシウムチャネル / 脊髄小脳変性症 / ポリグルタミン病 / 神経変性疾患 |
Research Abstract |
1SCA6モデルマウスの特徴決定(SCA6の病態を反映しているかどうかの決定) SCA6モデルマウスは7週齢以降からプルキンエ細胞が脱落し始め、30週齢ではプルキンエ細胞数が30%以下に減少する。細胞質凝集体も同時期から形成される。ロータロッド解析(7週齢/10週齢)においても、7週齢から協調運動障害が見られた。これらの特徴は患者報告と一致する。 2凝集体の病理学的細胞内局在の決定 小脳プルキンエ細胞内に凝集した変異カルシウムチャネルタンパクはリソソームに局在していることが病理学的解析によって決定された。同時にプルキンエ細胞内にリソソームはSCA6の病態に大きく関わっていることが示唆された。 3電子顕微鏡による、SCA6モデルマウスの解析 小脳プルキンエ細胞軸索内に凝集した構造物が貯留し、軸索輸送が障害されている写真が得られた 4MPI型・α1AチャネルC末端領域はと相互作用するタンパク質の同定 Yeast two hybrid法によって、カルシウムチャネルタンパクC末端部位と相互作用する異性化酵素を同定した。この異性化酵素は、アルツハイマー病などの神経変性疾患と深く関わることが報告されているため、SCA6の病態においても深く関わっていることが考えられる。このタンパク質は実際に免疫沈降法によって、相互作用することを確認した。
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