2011 Fiscal Year Annual Research Report
意識, 注意, および情動を包含する動的心的表象形成メカニズムの解明
Project/Area Number |
09J03959
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山田 祐樹 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 特別研究員(PD)
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Keywords | 視覚的意識 / 視覚的注意 / 情動 / 社会的認知 |
Research Abstract |
研究代表者は心内に形成される表象の時空間的な諸特性を明らかにすることを目的としており,とりわけ視覚的意識,注意,並びに情動に関する処理がどのように相互作用しているのかについて検討している.特に平成23年度は,人間の感じる不快感に関する諸現象(例えば不気味の谷,食物新規性恐怖)に関してその背景となるメカニズムを明らかにするための研究を行った。本研究の成果として,人間の持つ「不審なものを排除する」という認知メカニズムがその鍵となることを明らかにした。その他,空間定位のエラーが仮現運動の成立に依存していることや,線運動錯視・変形性仮現運動が閾下での視覚処理によって支えられていること,時間知覚が無意識レベルでの情動処理と関わりを持っていることなどを発見した。さらに,自己愛傾向を持つ人が特有の運動処理を行なっていることといった共同研究成果も公表した. 研究成果は専門誌ならびに学会にて発表した.具体的には,5本の査読付き論文を刊行し,国内学会・研究会にて6件,さらに国際学会にて4件の発表を行った.これに加え,現在10本の論文が投稿中であり,専門誌による査読審査を受け,あるいはそれらを修正中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
自身が第一著者となる論文を国際誌に3本刊行した他,多くの共同研究が順調に進行していることなどから,当初の見通しを大幅に上回る進展であるとみなすことができる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は本年度で終了するため推進方策について述べることはできないが,本研究の問題点としては多くの研究成果を産出したものの,それらの離散的な研究成果を体系づけてまとめる作業を十分に行なっていなかったため,レビュー論文などによって総括することが必要である。
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Research Products
(15 results)
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[Presentation] Extrinsic motivation underlies precise temporal production2011
Author(s)
Yamamoto, K., Ono, F., Yamada, Y., Sasaki, K., Ihaya, K., Watanabe, K.
Organizer
International Conference on Biometrics and Kansei Engineering
Place of Presentation
香川県
Year and Date
20110919-20110921
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