2009 Fiscal Year Annual Research Report
オーファン核内受容体SXRの新規転写共役因子複合体の精製と同定と解析
Project/Area Number |
09J05136
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
竹内 一翔 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 転写因子 / 核内受容体 / SXR / 薬物代謝 / 肝再生 / ポリコーム / クロマチン / ヒストン修飾 |
Research Abstract |
今年度は、肝臓細胞におけるオーファン核内受容体SXRの新規転写共役因子の同定を試みた。まず、大腸菌内発現系を用いてGST融合タンパク質としてSXRの機能ドメインであるD/E/F領域を精製する系を構築した。また、肝臓癌由来のHepG2細胞株を大量培養して、核抽出液を取得する系を確立した。 次に、得られたGST融合SXR(D/E/F)をベイトとして核抽出液にコンタクトし、SXRとの相互作用因子を精製・単離した。そして、得られた相互作用因子について、MALDI-TOF質量分析計を用いたペプチドマスフィンガープリント法により同定を行った。その結果、新規転写共役因子の候補として、ポリコーム様因子Sfmbt1(Scm-like four MBT domains 1)が同定された。Sfmbt1は、タンパク質相互作用に関わるSAM(Sterile-alpha Motif)ドメインとヒストンのメチル化リジンの認識モジュールであるMBT(Malignant Brain Tumor)ドメインを有する。 そこで、Sfmbt1がSXRによる転写活性化機構に対してどのように機能するかをSfmbt1をノックダウンした条件下でのレポーターアッセイによって検討したところ、転写抑制因子として機能することが分かった。また、Sfmbt1のSAMドメインをクローニングして、SXRと相互作用することを免疫沈降法によって確かめた。 今後、Sfmbt1を含む新規転写共役因子複合体の精製を目指したい。
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