2010 Fiscal Year Annual Research Report
生体分子を用いたin vivo非侵襲的RNAリアルタイムイメージング法の開発
Project/Area Number |
09J05901
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
安藤 高史 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 特別研究員DC1
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Keywords | RNA / イメージング / 発光 / ルシフェラーゼ / Arginine rich motif peptide |
Research Abstract |
本研究では、生体内RNAの非侵襲的イメージングを目的として細胞内で産出可能なプローブを用いた新規RNA検出法の開発を行っている。前年度までの構築したRenilla luciferaseのcomplementationを利用した発光プローブ(RLuc probe)の細胞内での詳細な挙動解析を行った。BRETを利用した系も同様に開発していたが、In vitroの結果ではRLuc probeに比べRNAに対する結合力を損なっていたことと、シグナル変化が比較的小さかったため、暫定的に細胞内RNA検出の系にはRLuc probeを用いることとした。当初の予定通りまずはRLuc probeの細胞内での詳細な挙動解析を行った。試料としてRLuc probeを一過性発現させた細胞ライセートやTet-on system制御下のプローブを安定発現するHEK293細胞株を樹立した。またRLuc probeにも細胞内の幅広いターゲットRNAに対応させる事ができるか検証するため、局在化シグナル付加によりRLuc probeの局在変化も確認した。局在の確認は免疫染色法により確かめた。その結果、(1)RLuc probeは生細胞中でもRNAに対する特異性と親和性を損なわず特異的なRNA結合時に活性回復する(2)活性上昇率はin vitroの系より小さい(3}核内に局在する(4)MAPKK由来のNES配列付加により細胞質へ局在変化可能ことが分かった。(2)の理由として細胞内の高密度な環境に於いてはタンパク質のドメインの動きが制限されるため、活性変化率が小さいのではないかと考えられた。このRLuc probeと前年度までに開発した任意の配列検出のためのtransducerの役割を果たすspit-RNA probeを生細胞中で働かせることによって直接的に細胞に導入したRNAの発光シグナル変化による検出に成功した。これは生細胞中のRNAを直接的に生物発光で検出した初めての例となる。
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Research Products
(3 results)