2009 Fiscal Year Annual Research Report
ES細胞未分化性維持におけるポリコーム遺伝子Eedの機能解析
Project/Area Number |
09J07617
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
浦 大樹 Kanazawa University, 医学系研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | ES細胞 / Eed / Sox2 / エピジェネティックス / 未分化性維持 |
Research Abstract |
クロマチン修飾因子であるEedと転写因子Sox2の制御ループのES細胞の未分化性維持への関与 ES細胞が分化する際、ダイナミックなクロマチン構造の変化に伴い遺伝子発現が劇的に変化する。未分化維持に必要である因子が知られているが、その因子とクロマチン変化との関連はあまり知られていない。今年度の研究により、未分化維持に必須である転写因子Sox2はEedのプロモーター領域に直接結合し制御し、逆にEedが間接的にSox2の発現を制御し、EedとSox2が制御ループを形成していることが明らかになった。さらにその制御ループは転写活性化に関与するヒストンアセチル化を制御し未分化関連遺伝子を正に制御し、また転写不活性化に関与するヒストンH3K27メチル化を制御して分化関連遺伝子を抑制することにより、ES細胞に未分化性維持に関与していることが明らかとなった。このEed-Sox2制御ループが、ES細胞が分化する際の遺伝子発現制御に伴うダイナミックなクロマチン構造の変化を的確に行うのに必要である可能性が示された。
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