2009 Fiscal Year Annual Research Report
実世界志向コンピューティングによる環境音リモートインタラクションシステム
Project/Area Number |
09J08994
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小林 博樹 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC2) (60610649)
|
Keywords | VR / 生物多様性 / 野生動物 / モニタリング / サステナブル |
Research Abstract |
本研究の目的は、実世界の非管理刺激による聴覚反応変位の研究である。本研究は以下の要素部からなる。(1)生物評価部:遠隔地生態系とユーザーをマイク・スピーカのみ経由してネットワーク部とリアルタイムに接続。(2)ネットワーク部遠隔地環境音入出力システムと生物評価部をリアルタイムに接続。(3)遠隔地環境音入出力部:マイク・スピーカーから環境音を連続的に入出力し、AD(DA)変換後にネットワーク部と接続。アンケート・赤外線・静電容量センサを用いてユーザーや生態系の聴覚反応変位の可能性を検討した。 具体的には対象を絶滅危惧種イリオモテヤマネコの生息生態系とし、計算機と生態系の接触手法・実装システム・評価に評価を行った。同生息生態系の音響生態・食物連鎖情報ついて述べたあと、「聴覚的反応変位」を実現するための手法、評価方法・インタフェースを明らかにした。 また、静電容量変とマイクを用いた生物の検知手法について述べている。単純で静電気容量変化センサと耐候性あるマイクを用いるため、高温・高湿な亜熱帯雨林環境においても柔軟なシステム設置が可能であると述べている。 本研究はこれまで人間を対象とした知能情報学的見地を、多様で複雑な実世界の生物領域へ応用・発展させるものである。リモートセンシング技術等によるリアルタイム環境情報提示・シミュレーション・閉鎖型生態系実験システムは多数存在するが、実世界志向型生態実験モデルは存在しない。生物の聴覚知能特性を生かした、非シミュレーション型の広域実世界志向型生態隔制御モデルの開発として意義がある.
|