2010 Fiscal Year Annual Research Report
水チェレンコフ型ミューオン観測装置による超高エネルギー拡散ガンマ線の観測及び研究
Project/Area Number |
09J09437
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川田 和正 東京大学, 宇宙線研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | ガンマ線 / 拡散ガンマ線 / 銀河系 / ミューオン / チェレンコフ光 / 宇宙線 / 空気シャワー / チベット |
Research Abstract |
当該研究課題では、中国チベット自治区羊八井(ヤンパーチン、標高4300m)に設置されているチベット空気シャワー観測装置の地下2.5mに大面積の地下プールから成る「水チェレンコフ型ミューオン観測装置」を新たに設置し、超高エネルギー(VHE=Very High Energy)ガンマ線に対するバックグラウンドノイズを大幅に低減して感度を劇的に向上させる計画である。そして、この新しい観測装置を用いて我々の住む天の川銀河からのVHE宇宙ガンマ線を、超低ノイズ・広視野という利点を生かし世界で初めて観測することを目指す。 当該年度においては、チベット空気シャワー観測装置の地下に合計で約四千平米のプールの建設をほぼ完了させた。今年度の5月から空気シャワーアレイの撤去を行い、7月より地面の掘削が開始され建設が始まった。申請者及び共同研究者の監督の下で、今年度の12月に合計で約四千平米の鉄筋コンクリート製地下プールの躯体が完成した。プール内壁には申請者らが確立した方法で防水材の塗装及び高反射素材(タイベックシート)の接着を行った。またこの建設と並行して、ミューオン観測装置からのデータを取得するためのデータ収集システムの整備を行った。今後、地下プール内に光センサーである20インチ光電子増倍管(PMT)、信号・高電圧ケーブル等のインストールを行いプールへの注水が完了すれば、VHEガンマ線観測用としては過去現在を通して世界一の有効面積を持つミューオン観測装置が稼働を開始する。
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Research Products
(8 results)