2010 Fiscal Year Annual Research Report
ブロックコポリマー電極テンプレート法による面外超異方性材料の開発
Project/Area Number |
09J09527
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
込山 英秋 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | ブロック共重合体 / ミクロ相分離 / ナノテンプレート / 導電性高分子 / 電解重合 / ナノワイヤアレイ |
Research Abstract |
本研究は、ブロック共重合体PEO-b-PMA(Az)薄膜が形成するシリンダー型ナノ相分離構造を電極テンプレートとした電気化学プロセスにより、面外異方性材料を開発することを目的としている。導電性高分子のモノマーであるピロールの電解重合において再現良くポリピロールナノワイヤが作製できることを踏まえて、多種のモノマーについて検討を行った。PEO-b-PMA(Az)を構成するPEOセグメントと親和性とあるモノマーのみシリンダー選択的に電解重合が進行することがわかった。一般的なテンプレートは、その空孔中でのみモノマーの重合が行われるのに対して、PEO-b-PMA(Az)はモノマーとブロック共重合体のセグメントの化学的相互作用に基づく化学的テンプレートとして機能することが明らかとなった。従って、PEOと相互作用があるモノマーは導電性高分子のワイヤ構造が得られ、PMA(Az)と相互作用があるモノマーは導電性高分子のポーラス構造が得られる。このような化学相互作用に基づくプロセスは、ブロック共重合体テンプレートプロセスの新たな展開の一つとして位置づけている。 p型半導体である導電性高分子ナノワイヤのデバイスへの応用として、n型半導体であるフラーレン誘導体と複合化し、バルクヘテロジャンクション(BHJ)構造の作製を行った。テンプレート除去とウエットプロセスにより、ワイヤとワイヤの間にフラーレン誘導体が導入できることが明らかとなった。直径10nmのp型半導体が高密度に基板に垂直配列している構造は、BHJ型太陽電池において理想的な構造である。今年度は、太陽電池特性の評価まで至らなかったが、最終年度に取り組む予定である。
|
Research Products
(8 results)