2009 Fiscal Year Annual Research Report
機能性金属錯体を表面に集積させたグラファイトナノチューブの創成と応用
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09J09925
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| Research Institution | The University of Tokyo |
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Principal Investigator |
張 維 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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| Keywords | ヘテロ接合 / ナノチューブ / 超分子ブロックコポリマー / 自己組織化 / ヘキサベンゾコロネン |
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| Research Abstract |
ブロックコポリマーの合成は共有結合形成を介した手法が数多く開発されている一方、超分子ポリマーを集合させ、非共有結合的なブロック共重合体を構築する手法は未だ確立されておらず、大きな課題の一つとなっている。これは非共有結合的な系における分子のダイナミクスに起因するものであり、集合体形成過程において各コポリマーのランダムな会合体を与えるために生じる問題である。本研究課題において、銅配位を介した環状構造をもつヘキサベンゾコロネン(HBC)誘導体を用いてナノチューブを形成させ、そこに金属を持たない別のHBC誘導体を添加すると、前者のナノチューブを核として新たなHBCナノチューブのブロックが一次元的に形成されることを見出した。TEM-EDX(透過型電子顕微鏡-エネルギー分散型X線分光法)、SEM(走査型電子顕微鏡)、AFM(原子間力顕微鏡)観察の結果から、得られたナノチューブは軸方向に銅イオンを配位する超分子ポリマーと金属配位しない超分子ポリマーのヘテロな接合を持つことが示され、これは一次元的に集積したチューブ状の超分子ブロックコポリマーを構築した初めての例である。このナノチューブは異なる電気的特性を持つ2つのHBC誘導体を構成要素とする2つ以上のブロックを連結できるため、例えばp型/n型半導体のヘテロ接合を容易に作り出すことが可能であり、有機ナノデバイスとしての応用が強く期待されるものである。
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