1998 Fiscal Year Annual Research Report
インドシナ3国の伝統的集落における居住環境と土着技術の比較検討
Project/Area Number |
10041032
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Research Category |
Grant-in-Aid for international Scientific Research
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Section | Field Research |
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
平山 善吉 日本大学, 理工学部, 教授 (90059189)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小杉 孝行 建築文化研究所, 所員
坪井 善明 早稲大学, 政経学部, 教授 (00163874)
盛合 禧夫 東北工業大学, 工学部, 教授 (10085459)
上野 邦一 奈良女子大学, 環境学部, 教授 (70000495)
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Keywords | 社会経済調査 / 寺院 / 亭(ティン) / 殿(テン) / 村落形成 / 親族組織 / 配水・灌漑 / 多雨林地帯 |
Research Abstract |
本年度は入念な準備作業の後、カンボジア西北部のシェムリアップ州北スラスラン村(プノンペンから北西へ約313km)、トンレサップ湖沿岸、人口約670人)にのゼネラルサーベイ、ベトナム北部ナムディン省ハンティエン村(ハノイ市の南東約270km、人口約4,000人)の事前調査をおこなった。カンボジアの北スラスラン村は文化・情報省などの協力を得て民家及び社会経済調査の予備調査が実施できたが、ベトナムでは公安・治安上の問題があって、外国人の村人への直接的聞き込みは許可がでなかった。今後も粘り強く情報文化省に要請を続けるが、本年度は村の核となっている寺院(神光寺、外ケオ寺)、ハンティン村の集会施設である「亭」、「殿」などと村との関係を調査した。 本年度の中心は、建築的な資料の収集を目的したため、(1)立村と地形土壌、(2)村落形成と繁茂した多雨林地帯、(3)家宅配置と近隣耕地展開、(4)近隣森林と家畜放牧、(5)屋敷地共住と親族組織、(6)河川と配水・潅概、(7)生活用水と雨季・乾季の貯水・排水、(8)農産物と市場などのテーマに絞って調査をおこなった。 当該地域における地域別・分野別の調査・研究はこれまでないために、変貌を余儀なくされている伝統的村落の科学的解明に向けて居住環境に関しては多くの基礎データを収集できた。このデータは次年度の土着技術、社会・経済、地形、土壌、植生・森林、水利環境など6分野において総合的に調査・研究する事前準備は整ったといえる。
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[Publications] 大山 亜紀子他: "仏教寺院の伽藍配置と一間堂に関する考察" 日本建築学会大会学術講演梗概集. 179-180 (1998)
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[Publications] 重枝 豊他: "北部ベトナム仏教寺院の伽藍構成について" 東南アジア史学会紀要. 742-743 (1999)
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[Publications] 大山 亜紀子他: "太平省神光寺の伽藍配置と建築構成について" 日本大学理工学部学術講演会論文集. 632-633 (1998)
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[Publications] 大山 亜紀子他: "南定省普明寺の伽藍と建築構成について" 日本大学理工学部学術講演会論文集. 634-635 (1998)
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[Publications] 重枝 豊他: "北寧省延應寺の伽藍と建築構成について" 日本大学理工学部学術講演会論文集. 636-637 (1998)
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[Publications] 大山 亜紀子他: "河西省宗厳寺の伽藍と建築構成について" 日本大学理工学部学術講演会論文集. 638-639 (1998)