1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10041054
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Research Category |
Grant-in-Aid for international Scientific Research
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Section | Field Research |
Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
田邊 繁治 国立民族学博物館, 民族文化研究部, 教授 (00045262)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
床呂 郁哉 東京外国語大学, AA研, 助手 (90272476)
平井 京之介 国立民族学博物館, 民族文化研究部, 助手 (80290922)
池田 光穗 熊本大学, 文学部, 助教授 (40211718)
松田 素二 京都大学大学院, 文学研究科, 助教授 (50173852)
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Keywords | 実践コミュニティ / 相互行為 / 技能 / 学習 / 徒弟制 |
Research Abstract |
儀礼、労働、医療のそれぞれの実践コミュニティにおいて、各研究者はその役割分担にしたがってそれぞれの実践コミュニティ内の相互行為に焦点を当てた集約的な現地調査をおこなった。その際、本研究はコミュニティ内部だけでなく、その外部環境としての都市化現象も研究対象とすることから、各研究者のこれまでの調査研究の蓄積をふまえながら慎重に調査地の設定を行った。 1 儀礼の実践コミュニティ 田邊はタイのチェンマイおよびラオスのビエンチャンにおいて霊媒カルト集団の数個を選択し、近年の都市化の中で急速に増殖してきたそれらの中での霊媒と患者・クライアントの相互行為を調査した。床呂はフィリピンのスールー諸島のサマ族のシャーマン集団に焦点を当てながら彼らの産婆術や楽器演奏などについての知識の身体的習得について調査した。また、研究協力者である大島は、タイのモン人の仏教寺院に定着し、上座部仏教の戒律の習得における相互行為を調査するとともに、下ビルマのモン人についても比較資料を収集した。 2 労働の実践コミュニティ 松田はケニアのナイロビの石工集団を対象としながら、そのコミュニティ内での相互行為と技能の世代間継承について調査を行った。また平井はタイのチェンマイとラオスのルアンプラバン、パクセーにおいて、女性の労働集団を対象としながら、彼らの技能の習得やメンバー間の関係について調査した。 3 医療の実践コミュニティ 池田はグアテマラシティを中心として、伝統な施術師のコミュニティを対象とし、都市化とともに政治的状況が急速に変化していく中で、彼らと患者の間の相互行為がどのように変化していくのかについて調査を行った。
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