1999 Fiscal Year Annual Research Report
チベット高原上空大気の化学過程:エアロゾル表面過程を含むオゾン消失を中心として
Project/Area Number |
10041115
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岩坂 泰信 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (20022709)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長田 和雄 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (80252295)
松永 捷司 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (60022729)
柴田 隆 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (70167443)
市橋 正光 神戸大学, 医学部, 教授 (00030867)
張 代洲 熊本県立大学, 環境共生学部, 講師
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Keywords | チベット高原大気 / チベットオゾン極小 / チベット成層圏エアロゾル / 圏界面付近のエアロゾル |
Research Abstract |
平成11年度は、昨年度の観測を継続しかつ更にエアロゾルゾンデ観測や太陽紫外線観測を加える形で行なわれた。 6月に準備的な調査を行ない、8月から10月にかけて観測を実施した。観測項目は、(1)オゾンゾンデによる大気中のオゾン濃度測定、(2)エアロゾルゾンデによる大気中のエアロゾルサイズ及び濃度測定、(3)大気エアロゾルの直接採集と電子顕微鏡によるエアロゾルの形態観測および元素組成分析、(4)生物センサーを用いた紫外線の測定、(5)ライダーによる大気エアロゾルの観測などが実施された。 観測は順調に推移し極めて興味ある結果が得られた。なかでも、昨年のライダー観測によって得られていた対流圏界面高度付近に現れるエアロゾル濃度の極大は本年も確認されしかも、エアロゾルゾンデの観測によっても確認されたことは、大きなせいかである。この領域の粒子のサイズ等についてはエアロゾルゾンデによって初めて明らかにされたものであり、チベット上空の気象およびオゾン濃度との関係について解析が必要と考えられ、現在関連情報の収集と整理に入った。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Y.Iwasaka ほか7名: "Concentration of aerosol particles in the Asian continental atmosphere"J.Aerosol Science. 29・1. 507-508 (1998)
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[Publications] Y.Iwasaka ほか14名: "Atmospheric particles in Asian-Pacific region: Balloon, aircraft, and lidar measurement"Global Environment Research. 2・1. 47-55 (1998)
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[Publications] M.Nishikawa ほか5名: "Characterization of carbonaceous aerosols in China"J.Aerosol Science. 29・1. 233-234 (1998)
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[Publications] D.Zhang and Y.Iwasaka: "Nitrate and sulfate in individual Asian dust particles"Atmospheric Environment. 33・9. 3214-3224 (1999)
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[Publications] T.Sakai ほか5名: "Free tropospheric aerosol backscatter, depolarization ratio and relative humidity measured with the Raman lidar at Nagoya in 1994-1997"Atomospheric Environment. 34・3. 431-432 (2000)
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[Publications] Y.Iwasaka ほか5名: "Spring maximum in aerosol concentration near the tropopause"J.Aerosol Science. 30・1. 213-214 (1999)
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[Publications] 岩坂泰信ほか6名: "岩波講座 地球環境学 3 大気環境の変動"岩波書店. 328 (1999)