Research Abstract |
近年優れた耐震構造として実施設計に置いてもしばしば適用されるようになった,コンクリート充てん鋼管(CFT)構造構造に関する研究は,耐震性能に着目したものがほとんどで,現在進行中の日米共同研究においても,鋼管幅圧比が60程度までの鋼管を用いたCFT部材ならびに接合部の構造性能の解明に重点を置いたものとなっている.本研究は,我が国において設計施工実績や研究成果が不足している長薄肉大径鋼管を用いたCFT興亜央の設計施工や研究,CFT構造のクリープ現象や火災時挙動に関する研究等の実態を,この面で先進地域であるアメリカ合衆国において調査研究し,CFT構造の合理的な設計法を確立することを目的として行われたものである. 1)米国ジョージア州アトランタで開催された鋼構造の安定に関する年次学術会議に出席しCFT構造の米国における最近の研究成果に関する情報を収集した. 2)米国アトランタ市ジョージア工科大学,ベツレヘム市リーハイ大学,ミネアポリス市ミネソタ大学,シアトル市ワシントン大学においてCFT部材の鋼管とコンクリートの付着強度,鋼管によるコンクリートへの拘束効果,柱はり接合部での応力伝達機構,クリープ,火災時挙動などの研究項目について調査研究・資料収集を行った. 4)ニューヨーク市のコンサルタントワイドリンガー事務所において,CFT構造の実施設計施工方法の調査研究視察を行った. 5)米国ベツレヘム市リーハイ大において,日米共同研究の一環である,CFT長柱実験に立ち会い,実験結果を米国側スタッフと検討するとともに,三重大学で開発した解析プログラムによって実験結果をシミュレートし,プログラムの妥当性を検討した. 6)収集を行った米国内各大学における研究成果および,実務設計資料の整理分析を行った. 7)収集した資料をもとに,日米における本方法の設計施工方法の比較検討を行った.
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