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1999 Fiscal Year Annual Research Report

南米大陸におけるアシナガバチ類の社会進化,特に分蜂創設と多女王制の進化の研究

Research Project

Project/Area Number 10041154
Research InstitutionIBARAKI UNIVERSITY

Principal Investigator

山根 爽一  茨城大学, 教育学部, 教授 (40091871)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 土田 浩治  岐阜大学, 農学部, 助教授 (00252122)
伊藤 嘉昭  名古屋大学, 名誉教授
Keywords社会性カリバチ / アシナガバチ亜科 / 南アメリカ / 分蜂創設 / 多女王制 / 血縁度 / DNA / カースト分化
Research Abstract

(1)血縁度推定:分蜂創設・多女王型のアシナガバチにおける社会組織をコロニー構成員の遺伝的関係から推定するため、中規模のコロニーを作るPolybia paulistaを選び、リベランプレト市内および周辺で、異なる発達段階にあるコロニーを合計15コロニーを採集した。複数の女王が異なる巣盤を占拠して産卵している可能性が高いため、成虫間の血縁度の他に、各巣盤毎に未成熟個体の血縁度を推定する。これらのサンプルをDNAマイクロサテライト法で分析するため、現在、本種で使用可能なプライマーを準備している。この完成により本格的な分析を始められるので、南米の多女王制アシナガバチの社会構造の本質に迫ることが期待される。
(2)形態的カースト分化度:社会組織の発達の程度は、女王/ワーカーのカースト間の形態的な差異に反映する。カースト分化度をアシナガバチ亜科の各グループ間で比較し、社会組織の達成度と系統の関係を明らかにする一環として、Polybia occidentalisとP.paulistaの2種の体各部を計測し、多変量解析によりカースト間の距離を明らかにした。前者は論文をEntomol.Sci.に投稿した。後者も計測と統計解析を完了し、現在、論文を執筆中である。
(3)巣材の成分組成:巨大なコロニーを支える場としての巣の構造や成分組成を比較する一環として、P.paulistaの巣材の成分、特に口内分泌物に含まれるアミノ酸組成を分析した。南米のグループにおける初めての分析である。構造アミノ酸のプロリンを始め、セリン、アラニンなどを多量に含む点は、これまで調べられたアシナガバチ亜科に共通するが、グリシンが少なく、アスパラギン酸やグルタミン酸が多い点で、アシナガバチ属(Polistes)とは異なる。

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Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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