1999 Fiscal Year Annual Research Report
欧州の著名博物館に所蔵される熱帯アジア産小動物タイプ標本の調査研究
Project/Area Number |
10041166
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
松井 正文 京都大学, 大学院人間・環境学研究科, 教授 (40101240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近 雅博 滋賀県立大学, 環境科学部, 助教授 (00211912)
太田 英利 琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 助教授 (10201972)
疋田 努 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40135512)
荒谷 邦雄 京都大学, 大学院人間・環境学研究科, 助手 (10263138)
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Keywords | 系統分類学 / 自然史学 / タイプ標本 / 両生・爬虫類 / 昆虫 / 欧州 / 熱帯アジア / 博物館 |
Research Abstract |
研究代表者らはこれまで、マレ-シアやタイを中心としたアジア熱帯域において小動物の進化と種多様性に関する野外調査を行ってきたが、この成果を十分に生かすべく、本研究では、欧州各国の著名な博物館に所蔵されている熱帯アジア産小動物のタイプ標本に関する詳細な調査研究を行った。昨年に引き続き、平成11年度には、両生・爬虫類グループはまず8月にサンクトペテルブルグのロシア科学院、ドイツのセンケンベルグ自然史博物館とベルリン博物館、およびオーストリアのウイーン自然史博物館において調査を行った後、さらに10月〜11月にフランスのパリ自然史博物館とスイスのバーゼル博物館を訪れ調査研究を行った。一方、昆虫グループは8月にドイツ各地の5つの博物館とウイーン自然史博物館において調査を行った後、1月にフランスのパリ自然史博物館とスイスのジュネーブ博物館を訪れ調査研究を行った。これらの調査研究の結果、これまでの野外調査によって得られた、ヤモリ科やミズトカゲ科等の爬虫類、アカガエル科、アオガエル科、スキアシガエル科等の両生類、クワガタムシ科やクロツヤムシ科等の昆虫類の中に、それぞれ多くの隠蔽種や未記載種が含まれていることが確認できた。また、これまで分類学的に少なからぬ混乱を生じさせていた幾つかの種についても、タイプ標本に基づく詳しい再記載やシノニムの整理を行うことが可能となった。さらに、正確な同定が可能となったことで、野外調査を行った地域の多様性を把握するために不可欠である正確なファウナリストの作成作業も大きく前進させることができた。これらの成果の一部はすでに論文として公表されているが、現在さらに公表のための準備を進めている。
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Research Products
(12 results)
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[Publications] Boucher S.: "Complements taxonomiques sur le groupe indo-malais de Macrolinus depressus Gravely (Coleoptera, Passalidae)"Nouvelle Revue d'Entomologie (N.S.). 15. 345-350 (1998)
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[Publications] M.Matsui: "On Leptobrachium from Thailand with a description of a new species (Anura: Pelobatidae)"Jpn. J. Herpetol.. 18(1). 19-29 (1999)
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[Publications] Boucher S.: "Remarques sur quelques Ophrygonius Zang de la Peninsula Malaise, de Sumatra et de Bomeo [Coleoptera, Passalidae]"Revue francaise d'Entomologie (N.S.). 21(3). 125-130 (1999)
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[Publications] 近 雅博: "ニューカレドニアのクロツヤムシの生物地理学-バヌアツと比較して"昆虫と自然. 34(6). 28-30 (1999)
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[Publications] 荒谷邦雄: "欧州博物館探訪記"月刊むし. 340. 6-15 (1999)
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[Publications] 疋田努: "ヨーロッパの自然史博物館に所蔵されているアジア産両生爬虫類のタイプの標本から"動物分類学会誌タクサ. 8. 15-17 (1999)
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[Publications] Browm R.M.: "Discovery of a new species of Luperosaurus (Squamata: Gekkonidae) from Sulawesi, with a phylogenetic analysis of the genus, and comments on the status of Luperosaurus serraticaudus"Copeia. 2000(1). 191-209 (2000)
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[Publications] 荒谷邦雄: "欧州博物館探訪記II"月刊むし. 350. 4-16 (2000)
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[Publications] Ota H.: "Ota, H.In press.On the validity of Japalura yunnanensis popei Wettstein, 1938 (Squamata: Agamidae)"Amphibia-Reptilia. (印刷中). (2000)
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[Publications] Ota H.: "Japalura szechwanensis Hu and Djao, 1966, a junior synonym of J. fasciata Mertens, 1926"Journal of Herpetology. (印刷中). (2000)
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[Publications] Ota H.: "Aphaniotis nasuta (de Jong, 1930), a junior synonym of A.Ornata (Van Lidth de Jeude, 1893) (Squamata: Agamidae)"Current Herpetology.. (印刷中). (2000)
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[Publications] Ota H.: "Reevaluation of the taxonomic status of two Lepidodactylus species (Squamata: Gekkonidae) from the Lesser Sunda Archipelago, Indonesia"Copeia.. (印刷中). (2000)