1999 Fiscal Year Annual Research Report
顎関節症の発症原因と食習慣に関する研究 -日本人と同一ルーツをもつ中米インディオでの実態調査-
Project/Area Number |
10041193
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Research Institution | YAMANASHI MEDICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大西 正俊 山梨医科大学, 医学部, 教授 (50014139)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 武史 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (60099067)
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Keywords | ホンデュラス、ミスキート族 / グアテマラ / 顎関節症の発症誘因 / 歯列咬耗 / 食習慣 / 下顎頭変形 / 下顎頭適応 / リモデリング |
Research Abstract |
平成11年度は平成11年12月から平成12年1月にかけて米国での資料収集、ホンデュラスグアテマラの現地調査の順で行なった。 現地調査では、まずホンデュラスでは、昨年に引き続き、同国の最東端のニカラグア国境に近い、地形的にも隔離されたラ・モスキチア地方のカリブ海沿岸地域の原住民ミスキート族を対象に行なった。 顎関節症状を有する率はラ・モスキチア原住民で対象60名中32名で53.3%(症例数比)また首都テグシガルパ市民の対象52名中26名で50.0%(症例数比)であり、昨年の調査結果とはぼ同様傾向であったが、本年度調査により対象数を多くすることが出来た。 一方、グアテマラでの調査は原住民のインディオを対象に行なった。対象56名中24名であり、42.9%(症例数比)の顎関節症状の有症状率であった。 考察としては、昨年の調査結果と同様傾向である食習慣としての軟食、硬食の摂取状況の違いが地域、住民間にみられ、顎関節症状の発現の差としての関連性が示唆された。 一方、米国スミソニアン博物館、グアテマラ考古学人類学博物館における資料からは、顎関節下顎頭の変形と上下歯列咬耗群のブローカー分類1、2度群で円形、丸型を示す傾向で、下顎の適応リモデリングと咬耗、食習慣の関連性が示唆された。 以上の事項については、今後、更に多数例にもとづいた資料の集積による検討がまたれるものの日本人と同一ルーツをもつ中米インディオの調査結果は我が日本人に対して極めて示唆に富んだものとなるものと考えられた。
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