1998 Fiscal Year Annual Research Report
タイで発見された骨系統疾患の大家族に関する分子病態学的調査
Project/Area Number |
10041197
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Research Category |
Grant-in-Aid for international Scientific Research
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Section | Field Research |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
松尾 雅文 神戸大学, 医学部, 教授 (10157266)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 馨 神戸大学, 医学部, 教授 (00150061)
白川 卓 神戸大学, 医学部, 助教授 (30171044)
石田 貴文 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (20184533)
福嶋 義光 信州大学, 医学部, 教授 (70273084)
新川 詔夫 長崎大学, 医学部, 教授 (00111170)
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Keywords | 骨系統疾患 / mesomedic dysplasia / クローニング / 責任遺伝子 / タイ |
Research Abstract |
タイ北部のチェンマイ地域で骨系統疾患の1種であるmesomelic dysplasiaを多発している一大家系が発見された。今回、この家系構成員を対象として、mesomelic dysplasiaの原因遺伝子の探索に関する共同研究を行った。現地において、この患者一大家系を構成員する患者のみならず正常者からも血液を採取した。採取した血液を日本に持ち帰り、EBヴィルスで株化するとともに、各々からDNAを抽出した。このDNAを材料として、染色体上にある100ヵ所以上のマーカーについて、その多型を各共同研究者が分担してPCR解析した。これには、蛍光ラベルしたプライマーを用いてマーカーDNAを増幅するとともに、増幅したDNAをDNAシークエンサーを用いて解析することにより、1塩基あるいは2塩基の差となるDNA多型を感度よく検出する方法を用いた。そして、得られたDNAの多型とmesomelic dysplasiaの表現型との連鎖をこの家系で解析を実施した。また、イタリアからのやや表現型を異にするmesomelic dysplasia例を参考とした。その結果、タイで発見されたmesome1ic dysplasiaの原因遺伝子の遺伝子座を2番染色体の2q24-2q32に決定することに成功した。 現在、この遺伝子座領域にマップされている各種の遺伝子を候補にして、この家族患者で実際に異常のある遺伝子を検索している。 今後、さらに詳細な家系解析を重ねることにより実際に異常のある遺伝子の候補がリストアップされる予定である。
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[Publications] Shiga,N.Matsuo,M.Yokoyama,M.Yokota,Y.: "Study on mutations affecting the nuscle promoter/first exon of the dystrophin gene in 92 Japanese dilated cardiomyopathy patients." Am J Med Genet.79. 226-227 (1998)
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[Publications] Surono,A.Takeshima,Y.Wibawa,T.Ikezawa,M.Nonaka,I.Matsuo,M.: "Circular dystrophin RNAs consisting of exons that were skipped by alternative splicing." Hum Mol Genet.8. 493-500 (1999)
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[Publications] Chen,D.Takeshima,Y.Ishikawa,Y.Ishikawa,Y.Minami,R.Matsuo,M.: "A novel deletion of the dystrophin S-promoter region co-segregating with mental retardation." Neurology. (in press.). (1999)