1998 Fiscal Year Annual Research Report
東アジア地区に多発している鼻腔T細胞リンパ腫の地理病理学的研究
Project/Area Number |
10042005
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Research Category |
Grant-in-Aid for international Scientific Research
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
青笹 克之 大阪大学, 医学部, 教授 (30115985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
許 良中 上海医学大学, 医学部, 教授
許 越香 上海医科大学, 医学部, 教授
古謝 静男 琉球大学, 医学部, 講師 (60161923)
田川 進一 大阪市立大学, 医学部, 助教授 (70171569)
菅野 祐幸 大阪大学, 医学部, 助教授 (40252663)
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Keywords | 鼻腔リンパ腫 / 進行性鼻壊疽 / 韓国 / 中国 |
Research Abstract |
(1) 21例の鼻腔リンパ腫につき各種単クローン抗体を用いた免疫組織学的検討、高感度で特異性も高いことが知られているPCR-DGGE法を用いたT細胞受容体遺伝子γ鎖の再構成の検討の結果、T細胞のクローン性増殖を示すものは一例もなく、全てNK細胞性腫瘍であることを確認した。 (2) 1977-89年、1990-96年の二つの期間に区切った場合の鼻腔NK細胞リンパ腫の外来患者100,000人あたりの頻度は延世大では40から20に半減していたが、本邦では7から6へと微減にとどまった。この原因は明らかではないが、生活習慣の違いなどが考えられる。本年11月の韓国の学者との意見交換では、殺虫剤の使用などの影響の可能性についての意見も出た。 (3) 現在癌抑制遺伝子p53変異についての解析が進行中であるが、高率に見られること、頻度に地域差はないことが明らかとなりつつある。他の遺伝子についても進行中である。 (4) 鼻腔リンパ腫の頻度を調査した中国、韓国の各地とも疾患頻度は本邦よりも明らかに高率であると予想される。従ってHLAタイピングの必要性が確認された。 以上、述べたごとく、研究はほぼ順調に進行しつつあり、上述の(3)(4)についても平成11年度中には一定の結論を得ることができる見込みである。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Kojya S,Aozasa K,et al.: "Site specitic localization of Epstein-Barr virus in the pharyngeal carcinoma." Japanese Journal of Cancer Research. 89. 510-515 (1998)
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[Publications] Ohsawa M,Aozasa K,et al.: "Chronological changes in incidence of polymorphic reticulosis in Korea and Japan." Oncology. (in press). (1998)
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[Publications] Ohsawa M,Aozasa K,et al.: "Immunophenotypic and genotypic characterization of nasal lymphoma with polymorphic reticulosis morphology." International Journal of Cancer. (in press). (1998)
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[Publications] 青笹克之他: "ヘルペスウィルスとリンパ腫" Curreats in Hematoimmunology. 14. 4-9 (1998)