2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10044032
|
Research Institution | KOBE UNIVERSITY |
Principal Investigator |
石垣 健一 神戸大学, 経済経営研究所, 教授 (40047486)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西島 章次 神戸大学, 経済経営研究所, 教授 (70116234)
片山 誠一 神戸大学, 経済経営研究所, 教授 (70047489)
井川 一宏 神戸大学, 経済経営研究所, 教授 (80031392)
阿部 茂行 京都大学, 東南アジア研究センター, 教授 (60140076)
宮尾 龍蔵 神戸大学, 経済経営研究所, 助教授 (40229802)
|
Keywords | APEC / 日本 / オーストラリア / 多国間協定 / 二国間協定 / オープンリージョナリズム / 東アジアの通貨危機 / 自由貿易 |
Research Abstract |
平成12年度は研究計画の最終年度に当たるため、国際カンファレンス『アジア・太平洋地域における貿易・通貨システム』での報告を目指して、各自分担分野での研究を進めた。この国際カンファレンスを通じてアジア太平洋地域の貿易・通貨システムの現在および将来の基本的問題は貿易面においては2国間(あるいは少数の国家間)の自由貿易協定によるのがいいのか、それともAPECのような多国間協定に基づく自由貿易への道が適切なのかが問題となった。「オープン・リージョナリズム」と「二国間協定」の相互関連問題である。特に日本の通商政策は、従来多国間協定に力点を置いてきたと見られてきたが、その方針に変化が見られる現在、このことについて検討し、政策的提言を行う必要があることが判明した。今ひとつの問題は、東アジアの経済危機の引き金となった通貨・金融システムの再構築の問題である。日本も含めてアジア諸国の多くは、依然として通貨・金融システムの動揺を克服できていない。アジアにおける通貨・金融システムの再構築に対して日本はいかなる貢献が出来るかという問題である。われわれ共同研究グループはこの点を強く意識し、各国を代表する研究者や政策担当者も加えて第3回共同研究会を国際カンファレンス「アジア太平洋地域における貿易・通貨システム」のかたちで2001年2月3-4日、神戸大学で開催した。この成果は研究成果報告書「APECにおける日本とオーストラリア」にまとめられた。
|
-
[Publications] 石垣健一: "90年代のオーストラリア経済の動向とマクロ・ミクロ経済政策の展開"APECにおける日本とオーストラリア. 27-44 (2001)
-
[Publications] 利博友: "General Equilibrium of Japan-Singapore Free Trade"APECにおける日本とオーストラリア. 115-134 (2001)
-
[Publications] 細野昭雄: "Economic Integration in Asia and Latin America"APECにおける日本とオーストラリア. 233-254 (2001)
-
[Publications] 後藤純一: "Is Asia an Optimal Currency Area?"APECにおける日本とオーストラリア. 255-274 (2001)
-
[Publications] 石垣健一: "APECにおける日本とオーストラリア"科学研究費補助金(基盤研究B(2)10044032)研究成果報告書. 340 (2001)