1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10044097
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Research Category |
Grant-in-Aid for international Scientific Research
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Section | Joint Research . |
Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
西川 勝 神奈川工科大学, 工学部, 教授 (10012329)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WISHART Jame ブルックヘブン国立研究所化学部, 研究員
HOLROYD Rich ブルックヘブン国立研究所化学部, 主任研究員
伊藤 健吾 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (40221080)
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Keywords | 電子付着・脱離反応 / 電子付着・脱離平衝定数 / 超臨界流体 / 反応体積 / 電縮 |
Research Abstract |
研究実施計画(1),(2)について超臨界流体エタン中で二酸化炭素,ピリミジンによる電子付着・脱離平衡反応速度定数および平衡定数を測定した.(3)に関して純エタン中で電子シグナル減衰後の正イオンの移動度を測定した. 1. 過剰電子注入方法BNL/LEAF施設のLINASCからの10MeV30psec電子線パルスを変換したX線でセルを照射して電子を発生させた.2. 電子付着・脱離反応 X+e^-【double half arrows】Xの反応速度定数k_a,k_d,平衡定数K=k_a/k_bの決定(X=CO_2,ピリミジン)k_d,k_aを電子シグナル減衰曲線から求め,平衡定数Kを決定した.k_dはほぼ同程度の大きさで(10^7〜10^8s^<-1>)あるが,k_aはピリミジンの場合,CO_2より2桁以上大きく10^<13>molal^<-1>s^<-1>桁である. 3. k_d,k_a,Kの圧力変化 平衡定数Kとk_aは各温度で臨界圧付近で急激に増加する.その圧力変化から導かれる反応体積変化ΔV_r及び活性化体積ΔV_aは負で著しく大きい.これは生成する負イオンによる媒質の電縮が原因で,臨界領域における等温圧縮率の極大によるものと解釈される.k_dは温度上昇により増加,圧力増加により減少する.ΔV_r及び活性化体積ΔV_aはイオン近傍の強い電場による密度変化(電縮)を考慮した連続体モデル(Compressible Contiuum Model)でほぼ定量的に説明できることを見いだした. 4. 正イオンの移動度 移動度はは臨界領域付近で粘性率の増加に対応して急激に低下する.Stokes-Einstein式からイオンクラスターの半径は1nm程度であることが推定される.
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[Publications] Masaru Nishikawa: "Electron attachment to NO in supercritical ethane" Journal of Physical ChemistryB. 102・21. 4189-4192 (1998)
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[Publications] Masaru Nishikawa: "Electron attachment to CO_2 in supercritical ethane" Journal of Physical ChemistryB. (Accepted).