1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10044134
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Research Category |
Grant-in-Aid for international Scientific Research
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Section | Joint Research . |
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
杉山 弘 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 教授 (50183843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大崎 愛弓 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 教務職員 (50161360)
伊藤 茂 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助手 (70143609)
杉本 昭子 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助手 (60143608)
ロビンソン ハワード イリノイ大学, 細胞構造生物学科, 助手
ワン アンドリュー イリノイ大学, 細胞構造生物学科, 教授
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Keywords | DNA分子認識 / DNA構造 / NMR / X線構造解析 / ブレオマイシン / 平行DNA |
Research Abstract |
本研究では抗がん剤の選択性発現の分子認識のメカニズムをNMRおよびX線結晶構造解析により、分子レベルで詳細に解析し体系化を試みる。さらにこれらの知見を再構成することにより、任意の塩基配列や構造を認識し、遺伝子発現を制御する分子を設計しようというものである。 1) DNAの構造の解析 DNAは細胞内において、B型、A型、Z型などのさまざまな局所構造をとっており、蛋白などの相互作用において重要な役割を果たしていることが知られている。またDNAを標的とする薬物の作用を考える上でもこれらは重要である。しかしDNA局所構造の安定性、薬物との相互作用などは、特殊な条件下でのみ、それらの構造が形成されるなど理由からこれまでほとんど検討されておらず化学的に不明であった。そこで有機化学的にその局所構造を安定化させた核酸を分子設計してその構造の安定性、化学反応性を検討した。その結果平行DNAにはインターカレーターが結合することができ、また、ブレオマイシンなどにより切断反応が起ることが明らかになった。 2) 小分子-DNA複合体の構造:ブレオマイシン-DNA複合体の構造決定 抗がん性抗生物質ブレオマイシンのDNA分子認識については、これまで種々の検討がなされているが、分子認識については結論が出ていない。そこでコバルト錯体-DNA複合体の構造決定ブレオマイシンコバルト錯体及び糖鎖を欠くデグリコブレオマイシンについてDNAとの複合体を作成し、高分解核磁気共鳴スペクトルを用いて構造決定し、その塩基配列認識機構を明らかにした。
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[Publications] Sugiyama,H: "Stabilization of Hoogsteen Base Paining By Introduction of NH2 Group at the C8 Position of Adenine." Tetrahedron Letters. 39. 5221-5224 (1998)
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[Publications] Sugiyama,H: "Facile Synthesis of Puromycin-Tethered Oligonucletides at the 3'End.1" Tetrahedron Letters. 39. 5975-5978 (1998)
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[Publications] Sugiyama,H: "Product Analysis of GG-Specific Photooxidation of DNA via Electron Transfer:2-Aminoimidazolone as a Major Guanine Oxidation Product." J.Am.Chem.Soc.120. 7373-7374 (1998)
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[Publications] Sugiyama,H: "Conformation Dependent Photochemistry of 5-Halouracil-Containing DNA:Stereospecific 2'α-Hydroxylation of Deoxyribose in Z-form DNA" J.Am.Chem.Soc.121. 1391-1392 (1999)
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[Publications] Sugiyama,H: "Highly Efficient DNA Interstrand Crosslinking Induced by an Antitumor Antibiotic,Carzinophilin" Tetrahedron Letters. 40. 315-318 (1999)
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[Publications] Sugiyama,H: "Structural Studies of a Stable Paralles-Stranded DNA Duplex Inocorporating Isoguanine:Cyt〓 and Isocytosine:Guanine Basepairs by Nuclear Magnetic Resonance Spectroscopy" Biophysical Journal. 75. 1163-1171 (1998)