1998 Fiscal Year Annual Research Report
超分子集合系による新しいドラッグデリバリーシステムの開発
Project/Area Number |
10044152
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
砂本 順三 京都大学, 工学研究科, 教授 (80037811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BARENHOLZ Ye ヘブライ大学, 生化学教室, 教授
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Keywords | 疎水化多糖 / 薬物運搬体 / 動物内組織分布 / Cryo TEM |
Research Abstract |
研究分担者(イスラエル,ヘブライ大学,Y.Barenholz教授)が1998年10月約1ケ月間,研究代表者(日本,京都大学,砂本順三教授)を訪問し,双方の研究グループで既にえられている成果の確認と本研究課題の推進の方策について討議し確認した.その結果に基づいて、 1. 砂本研究室で合成された疎水化多糖への蛍光プローブの導入を行った.具体的には、 コレステロール置換プルラン(以下CHPと略記)蛍光プローブとしてFITC残基を化学修飾した. 2. ポリエチレングリコール(PEG)は分子量に対応した曇天を持ち薬物運搬体に温度感受性を付与することが出来る.また、生体内に投与したとき、網内系を回避して、血流中での滞在時間を長く出来ると期待される.そこで同上コレステロール置換プルラン(CHP)に更にPEG鎖を修飾し、更なる機能化を図った.PEG修飾CHPは期待通り複合化した薬物の温度感受型の放出の可能性を示した. 3. 上記3,4で合成・精製した化合物を用いて既に我々が確立した方法に依って、リポソーム表層を被覆した.いずれの多糖類でも効率的な被覆に成功した.被覆したリポソームは、ゲルコロマトグラフィーにより分離、精製した. 4. 多糖被覆リポソームを小動物へ投与し、蛍光プローブをモニターすることによりとその体内動態を検討した. 5. 上記合成品の全てについて水分数系のクライオ透過電顕(cryo-TEM)観察を行い、水中での構造を確認した.
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