1999 Fiscal Year Annual Research Report
ライフサイクルコストを考えた社会基盤システムの整備・復旧の最適化に関する研究
Project/Area Number |
10044185
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
古田 均 関西大学, 総合情報学部, 教授 (70109031)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 博之 北海学園大学, 工学部, 教授 (70002946)
堂垣 正博 関西大学, 工学部, 教授 (60067759)
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Keywords | ライフサイクルコスト / 維持管理 / 遺伝的アルゴリズム / 耐久性 / 補修 / 補強 |
Research Abstract |
本年度は、ライフサイクルコストを考慮した維持管理システムの基本的枠組みの検討とプロトタイプの構築を行った.ライフサイクルコストの算定には耐久性劣化曲線を求める必要があるが、本年度はこの曲線については仮定をし、その後の耐用年数間の劣化を予測することにより、新たな遺伝的アルゴリズムを用いた最適維持管理手法を開発し、そのプログラム化を行った. 具体的には、まず確定論を用いて遺伝的アルゴリズムの最適維持管理問題への適用について検討し、様々な場合について数値計算を行うことにより、遺伝的アルゴリズムが有効であることを確認した.次に、耐久性あるいは環境予測にかかわる種々の不確実性を考慮するために、確率論を用いた最適維持管理システムについて検討し、米国コロラド大学のダン・フランゴポール教授の開発した方法に遺伝的アルゴリズムを適用し、本研究で開発したシステムを用いると20パーセント程度解の改善がなされることを明らかとした.この成果はアメリカ土木学会主催のStructure Congress'99で発表している。さらに、遺伝的アルゴリズムに関する改良を行うために、不確実性を考慮できる遺伝的アルゴリズムの導入、さらにはヴィールス進化型遺伝的アルゴリズムの適用についても検討を加えた. プロトタイプシステムの開発と同時に、ライフサイクルコストの定義についても検討を重ね、リスクとベネフィットの両方を考慮した新たなライフサイクルコストの評価法を提案した.この成果は、平成12年度土木学会関西支部年次学術講演会で発表する予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] H. Furuta, D. Frangoul, M. Saito: "Life-Cycle Cost Design of Deterionating Bridges Using Genetic Algorithm"Structural Engineering in the 21st Century. 243-246 (1999)
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[Publications] 古田,能勢,大村,堂垣: "鋼橋RC床版の道路ネットワークを考慮した補修順位決定支援システムの構築"構造工学論文集. 46(印刷中). (2000)
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[Publications] 古田,能勢,築山,堂垣: "道路網を勘案した鋼橋の最適補修計画支援システム"平成12年度土木学会関西支部年次講演会. (印刷中). (2000)