2000 Fiscal Year Annual Research Report
スペースプレーン用空気吸込式エンジンに関する風洞実験
Project/Area Number |
10044187
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Research Institution | Institute of Space and Astronautical Science |
Principal Investigator |
棚次 亘弘 宇宙科学研究所, 宇宙推進研究系, 教授 (70013737)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 隆景 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (10175945)
安部 隆士 宇宙科学研究所, 宇宙輸送研究系, 教授 (60114849)
久保田 弘敏 東京大学, 工学部, 教授 (30114466)
佐藤 哲也 宇宙科学研究所, 宇宙推進研究系, 助手 (80249937)
成尾 芳博 宇宙科学研究所, 衛星応用工学研究系, 助手 (70150050)
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Keywords | スペースプレーン / 空気吸い込み式エンジン / エア・ターボ・ラムジェット / エアインテーク / 触媒燃焼 / 超音速風洞実験 |
Research Abstract |
二段式スペースプレーン用の初段エンジンとして候補に挙がっている、エア・ターボ・ラムジェットエンジン(ATREX)に関して、エンジンシステムおよび関連する主要コンポーネントを風洞試験によってシミュレートする手法を研究した。 具体的には、軸対称型エアインテークの制御に関して、昨年度マッハスイープ風洞で行った制御試験結果を元に、現代制御理論を用いたエアインテークとエンジンの統合制御ロジックを構築し、超音速風洞を用いたサブスケールモデルでの試験を行った。宇宙科学研究所の高温空気供給設備を用いた、水素燃料ラム燃焼器のダイレクトコネクト試験においては、点火システムを簡単化するために白金触媒反応を利用した点火器を試験した。この点火器は、フランスのポアチエ大学の研究者によって開発されたもので、スクラムジェットエンジンの自発着火に使用される。ポアチエ大学から研究者を招聘し、点火器の内容について情報を入手するのみならず、実際に点火器を試作試験してもらい、自発着火温度よりもはるかに低い温度での着火に成功した。 また、宇宙科学研究所では、予冷却器における着霜問題を軽減することを目的とした基礎試験を行い、メタノールを少量混入することで着霜を大幅に低減することができることを確認した。また、この方式を実際のエンジンに応用する方法について検討した。これらの研究は、国内外の学会において報告するとともに、関連する諸外国の研究に関して情報を収集し、結果について相互に討論した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] T.Sato,N.Tanatsugu, ET,AL.: "Development Study on ATREX Engine"Acta Astronautica. 47・11. 799-808 (2000)
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[Publications] K.Harada,N.Tanatsugu, ET,AL.: "Development Study of a Precooler for the Air-Turboramjet Expander-Cycle Engine"Journal of Propulsion and Power. 17・5(掲載予定). (2001)
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[Publications] H.Kobayashi,N.Tanatsugu, ET,AL.: "Sizing Analysis for the TSTO Fly-back Booster Powered by ATREX Engines"51st International Astronautical Congress. (2000)
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[Publications] 佐藤哲也,棚次亘弘 他: "ATREXエンジンの研究開発状況"航空原動機・宇宙推進講演会講演集. 41. 56-61 (2001)
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[Publications] T.Sato,N.Tanatsugu, ET,AL.: "Development Study on the Precooler of ATREX Engine"22nd International Symposium on Space Technology and Science. (2000)
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[Publications] T.Kojima,N.Tanatsugu, ET,AL.: "Experimental Study On Inlet Control System for Hypersonic Flight"22nd International Symposium on Space Technology and Science. (2000)