1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10044198
|
Research Category |
Grant-in-Aid for international Scientific Research
|
Section | Joint Research . |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
豊島 近 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (70172210)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中迫 雅由 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 講師 (30227764)
STOKES David スカボール分子医学研究所, ニューヨーク大学医学センター細胞生物学教室, 準教授
INESI Giusep メリーランド大学, 医学部・生化学分子生物学教室, 教授
|
Keywords | 能動輸送 / 蛋白質結晶 / 膜蛋白質 / イオンポンプ / 大量発現 / 電子線結晶解析 / X線結晶解析 / ATPase |
Research Abstract |
能動輸送機構の構造的解明のために、筋小胞体カルシウムATPaseの構造研究を続けている。現在、個々のアミノ酸を解像できることを十分期待できる三次元結晶が得られており、X線・電子線を用いた研究が進行している。本国際学術研究の目標とするところは、今後の進展を見据え、アミノ酸残基レベルで構造と機能の相関を調べることである。自然な状態の構造が高分解能で解けてしまえば、部位特異的変異を導入したものの構造は、分子置換法が使えるため、ずっと易しくなり、飛躍的発展を期待できる。しかし、X線結晶解析に必要とされる量の変異蛋白質を大量に得るためには、これ迄とは比較にならないほど変異蛋白質を大量に発現できる系が必要であり、また精製の技術も必要である。本研究では、そこで米国メリーランド大学のInesi教授と協カし、筋小胞体カルシウムATPaseの変異蛋白質の結晶を得ることを実際的課題としている。そのため、9月に代表者が渡米し、今後の方針について協議したあと、2月にInesi教授側2名が来日し、代表者側が三次元結晶作製の為に開発してきた精製技術を学んだ。Inesi教授の研究室では既に大量生産のためにアデノウィルスを用いた系の開発に成功しており筋小胞体の2/3程度という驚異的発現効率を実現できている。現在、変異蛋白質の精製標品を得るための実験に取り組んでいる。このように、本研究は順調に進行しており、次年度には変異蛋白質の結晶化に取り組める見通しである。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] P.Zhang: "Structure of the calcium pump from sarcoplasmic reticulum at 8_<Å >resolution" Nature. 392. 835-839 (1998)
-
[Publications] H.Ogawa: "Structure of the Ca^<2+> pump of sarcoplasmic reticulum: A view along the lipid bilayer at 9-_Å resolution" Biophys.J.75. 41-52 (1998)
-
[Publications] K.Mayanagi: "Three-dimensional electron microscopy of the photosystem II core complex." J.Struct.Biol.123. 211-224 (1998)
-
[Publications] 米倉功治: "P型イオンポンプの立体構造" 細胞工学. 17. 1270-1271 (1998)