1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10044233
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Research Category |
Grant-in-Aid for international Scientific Research
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Section | Joint Research . |
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
吉田 匡 山形大学, 医学部, 教授 (10004673)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
OLSOH John S Rice University, ライス大学, 教授
右田 たい子 山口大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (90159161)
藤井 浩 分子科学研究所, 助教授 (80228957)
佐藤 道比古 山形大学, 医学部, 助教授 (00135344)
張 旭紅 山形大学, 医学部, 助手 (10292442)
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Keywords | ヘムオキシグナーゼ / オキシグナーゼ / 酸素活性化機構 / ヘム / ヘムの分解 / CO / ビリベルジン / ピリルビン |
Research Abstract |
ミクロソーム酵素であるヘムオキシゲナーゼには二つのイソ酵素があり,HO-1とHO-2と呼ばれている.本酵素はヘムをヒドロキシヘム,ベルドヘム,ビリベルジン・鉄錯塩を経てビリベルジン,CO,鉄イオンに分解する.ヘムだけではなくヒドロキシヘム,ベルドヘムからの反応でもそれぞれ一分子の酸素が利用される.従って,三つの連続したモノオキシゲナーゼ反応が一つの酵素蛋白の上で起こっていることになる.反応に必要な電子は全てNADPH/P-450還元酵素より供給される.本酵素は単純蛋白質であるが基質であるヘムを結合して出来た酵素・基質複合体はヘム蛋白質としての性質を持つ.我々はこの反応機構を長年研究しており,今年度は次ぎの事項が明きらかとなった. 1. ヘムがヒドロキシヘムへ転換する際,ヘムは還元されて還元型になり次いで酸素分子を結合して酸素化型となる.この酸素化型は比較的安定であるため,酸素分子とヘムポケットのプロトン供給アミノ酸残基が強力な水素結合を形成するので安定すると推測されてきた.今回,我々はコバルトプロトポルフィリンの複合体についてのEPRの測定実験からその確証を得た. 2. ヘムが本酵素に結合するときヘムの第五配位座はHiSの中性イミダゾールであることは既に報告している.今回,HO-2ではHis45が第五配位座であることをH45A変異酵素について,光吸収スペクトル.EPR,共鳴ラマンなどの実験を行い確定した. 3. 本反応ではCOが生成するが何故そのCOがヘム分解反応を阻害しないかを検討した.ヘム鉄への酸素の親和性は他のヘム蛋白質,例えばヘモグロビンに較べて異常に高くCO親和性と匹敵することが知られた.反応場でのCO濃度は酸素濃度よりかなり低いので本反応は阻害されないと結論された.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Fujii H.et al。: "Cobalt porphyrin heme oxygenase complex.EIR evidences for the distal hene pocket hydrogen bonding" J.Ame.Chem.Soc.120・32. 8251-8252 (1998)
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[Publications] Ishikawa:K.et al.: "Identification of Hifidine 45 as the arial heme ligane of heme oxygenase-2" J.Biol.Chem.273・8. 4317-4322 (1998)
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[Publications] Migita,CT.et al.: "The oxygen and carbon monoxide reactions of heme oxygenase" J.Biol.Chem.273・2. 945-949 (1998)