1998 Fiscal Year Annual Research Report
カルシウム感受性ミオシンの構造と機能:モーター及び制御ドメインの発現と結晶化
Project/Area Number |
10044236
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Research Category |
Grant-in-Aid for international Scientific Research
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Section | Joint Research . |
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
小浜 一弘 群馬大学, 医学部, 教授 (30101116)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SIENTーGYORGY アンド.リュー グランダイス大学, 生物学部, 教授
NYITRAY Lasz エトホマ大学, 生化学部, 助教授
中村 彰男 群馬大学, 医学部, 助手
石川 良樹 群馬大学, 医学部, 助手 (20212863)
岡垣 壮 群馬大学, 医学部, 講師 (80185412)
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Keywords | ミオシン / カルシウム結合 / モーター・ドメイン / 発現蛋白質 / 粘菌 / 結晶化 |
Research Abstract |
ミオシンは代表的な生物分子モーターであり、細胞内情報伝達系の最終的な担い手のひとつである。その構造と機能の理解にはモーター機能部位(制御部位を含む)を組換体発現蛋白質として得る事がカギとなっている。その理由は、i)分子生物学上の変異をかけた上で蛋白質化学的な解析が可能となるうえ、ii)結晶化により、高分解能で立体構造の決定を試みるだけの蛋白量が得られるからである。ところが、この部位を機能を維持したかたちで発現させるのは難しく、下等有核生物・ディクチオステリウム及び脊椎動物・平滑筋で成功しているにすぎない。これらのミオシンはリン酸化による制御を受けるタイプに属する。私どもの関心のある、Ca^<2+>結合により制御をうけるタイプのミオシンについては未だ成功していない。 本年度は制御ドメインに関する実験を行って、これまでの生化学的実験と比較検討した。 1) ホタテ貝柱ミオシンのSubunitである必須軽鎖と制御軽鎖のcDNAを得て、発現蛋白質と大腸菌より得た。 2) フィザルム・ミオシンの必須軽鎖と制御軽鎖も同様に大腸菌による発現蛋白質として得た。 3) 貝柱ミオシン重鎖のcDNAをクローニングし、その制御ドメイン部分を構成する重鎖を大腸菌に発現させた。 4) 1)と2)で得られた軽鎖を3)に組込み、Ca^<2+>結合をしらべる。予備実験(貝柱ミオシンを用いたフィザルム・ミオシン軽鎖の機能)とのデーターと比較した所、良い一致を見た。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Ishikawa,R.: "Regulation of actin binding and actin bundling activities of fascin by caldesmon coupled with tropomyosin" J.Biol.Chem.273. 26991-26997 (1998)
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[Publications] Lin,Y.: "N-terminal myosin binding fragment of talin" Biochem.Biophys.Res.Commun.249. 656-659 (1998)
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[Publications] Fujita,K.: "Myosin light chain kinase from skeletal muscle regulates an ATP dependent interaction between actin and myosin by binding to actin" Molec.Cell.Biochem.190. 85-90 (1998)
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[Publications] Okagaki,T.: "Inhibition of the ATP-dependent interaction of actin and myosin by the catalytic domain of the myosin light chain kinase of smooth muscle" J.Biochem.125. 619-626 (1999)
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[Publications] Maruta,H.& Kohama,K.: "G Protein,Cytoskeleton,and Cancer" R.G.Landes Company, 377 (1998)
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[Publications] Kohama,K.& Sasaki,Y.: "Molecular mechanisms of smooth muscle contraction" R.A.Landes Company, 161 (1999)