1999 Fiscal Year Annual Research Report
グルタチオンによるレドックス制御と活性酸素および活性窒素種の役割
Project/Area Number |
10044286
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
谷口 直之 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (90002188)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東山 繁樹 大阪大学, 医学部, 助教授 (60202272)
鈴木 敬一郎 兵庫医科大学, 教授 (70221322)
藤井 順逸 山形大学, 医学部, 教授 (00222258)
高橋 素子 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00303941)
鄭 文玉 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60252657)
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Keywords | 活性酸素 / グルタチオン / 一酸化窒素 / セルロプラスミン / チオレドキシン / ペルオキシレドキシン / NO合成酵素 |
Research Abstract |
本年度は以下の内容について本研究グループで研究を行い、成果を挙げている。主要な成果については国際誌に公表すると共に、国際フリーラジカル学会などで発表した。 1)活性酸素代謝の面で重要な働きを行うフェロキシダーゼ活性を持つセルロプラスミンについてGutteridge教授と共同研究を行い、セルロプラスミンの持つペルオキシダーゼ活性を持つこと、その活性はグルタチオン依存性であること、その必要とするッグルタチオン濃度は肺において生理的で、セルロプラスミンは肺において重要な抗酸化物質であることを明らかにし、国際誌に発表した。 2)新たな蛋白質合成を阻害した状態で血管内皮細胞に対して活性酸素処理(過酸化水素、キサンチン+キサンチンオキシダーゼ、一酸化窒素)を行うと、好中球や癌細胞の血管内皮細胞に対する細胞接着が亢進することを明らかにし、活性酸素の新たな生理的や役割を提唱した。 3)ペルオキシレドキシンファミリーのクローニングを行い、新しい細胞外の抗酸化作用を示す物質としてペルオキシレドキシンIVの特性について検討を行い、血管内皮細胞表面への結合、遊離メカニズムを明らかにした。 4)チオレドキシン/チオレドキシンレダクターゼ系はグルタチオン系と並んで重要な抗酸化系であるが、チオレドキシンレダクターゼのセレノシステイン残基の活性発現への重要性と挿入メカニズムについて明らかにした。 5)スーパーオキシドジスムターゼやグルタチオンレダクターゼなどの抗酸化酵素が活性酸素種や活性窒素種によって発現が抑制されることを明らかにした。また各種婦人科腫瘍疾患においてNO合成酵素の発現を検討し、その発現と病態の相関を明らかにした。 また、本研究グループが中心となって進めてきた実験法のテキストも校正が終了し近日中に出版予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Y. S. Park., et al.: "Glutathione Peroxidase-like activity of caeruloplasmin as an important rung antioxidant"FEBS Lett.. (in press). (2000)
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[Publications] Matsumoto A., et al.: "Cloning of the Peroxiredoxin Gene Family in Rats and Characterization of the Fouth Member"FEBS Lett.. 443. 246-250 (1999)
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[Publications] Suzuki K., ,et al.: "Acceleration of adhesion of cancer cells and neutrophils to endothelial cells in the absence of de novo protein synthesis : possible implication fro involvement of hydroxyl radicals"Biochem. Biophy. Res. Commun.. 257. 214-217 (1999)
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[Publications] Fujiwara N., ,et al.: "Functional expression of rat thioredoxin reductase : selenocy insertion sequence element is essential for the active enzyme"Biochem. J.. 340. 439-444 (1999)
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[Publications] Fujii J., et al.: "Down regulation of superoxide dismutases and glutathione peroxidase by reactive oxygen and nitrogen species"Free Rad. Res.. (in press). 1-8 (1999)
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[Publications] Taniguchi N., et al.: "Experimental Protocols for Reactive Oxygen and Nitrogen Species"Oxford University Press. (2000)