1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10044287
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Research Category |
Grant-in-Aid for international Scientific Research
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Section | Joint Research . |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
河合 啓次 大阪大学, 歯学部・附属病院, 講師 (40204664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HICKEL Reinh University of Munich, School of Dentistry, Professor
KUNZELMAN Ka University of Munich, School of Dentistry, Associate
SUZUKI Shiro University of Alabama, School of Dentistr, Professor
恵比須 繁之 大阪大学, 歯学部, 教授 (50116000)
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Keywords | 摩耗 / コンポジットレジン / アマルガム / 劣化 / 修復材料 |
Research Abstract |
歯科材料の中から臼歯部に頻用される金属、高分子材料として、まずアマルガムおよびコンポジットレジンを選択し、劣化メカニズム解析の対象試料とした。以前まではアマルガムの有する耐摩耗性を超える歯科用高分子材料はほとんど皆無であったが、今回予備的な摩耗試験を行った結果、実験に使用した臼歯部用コンポジットレジンの耐摩耗性はアマルガム飛躍的に向上していることが判明した。このin vitroでの結果を臨床で確認するため、同じコンポジットレジンを患者の歯牙に実際使用して半年後の劣化量を計測したところ、多くのコンポジットレジンはin vitroと同様の摩耗傾向、摩耗量を示す結果が得られた。このことは本劣化試験機を用いたin vitroでの評価で、短期間ではあるが各材料の耐摩耗性を推測できることを指し示すものであると思われた。この臨床とin vitroの結果との相関性について結論を出すのは現在まだ時期尚早であり、今後試料数を増やす必要があるものと思われたが、長期臨床結果が推測できるかどうかについても検討する。 次に我々は今回得られたアマルガム以上の耐摩耗性を示す高分子材料のメカニズムを検討することにより、さらに一層耐摩耗性の向上した材料が開発できるものと推測している。そこで、フィラーの種類(大きさ、形状)、含有量およびシラン処理法の違いなどの因子を耐摩耗性に及ぼす重要な因子と考え、それぞれの因子の違いを考慮したコンポジットレジンの試作を試みた。次年度。この試作コンポジットレジンの耐摩耗性を調べることで、修復材料の劣化プロセスが明らかになるものと推測している。
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