1998 Fiscal Year Annual Research Report
キナーゼ活性を欠失する増殖因子型受容体の生理機能の解明
Project/Area Number |
10044289
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Research Category |
Grant-in-Aid for international Scientific Research
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Section | Joint Research . |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
松井 利充 神戸大学, 医学部・附属病院, 講師 (10219371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 光宏 ロックフェラー大学, 研究員
中本 賢 ハーバート大学, 医学部, 研究員
BERGEMANN An マウントサイナイ医科大学, 病理学, 助教授
AARONSON Stu マウントサイナイ医科大学, 癌センター, 教授
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Keywords | Eph / チロシンキナーゼ / 受容体 / ErbB3 / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
増殖因子受容体の生物学的機能の発現には、リガンド結合にはじまる内因性チロシンキナーゼの活性化が必須であるが、最近キナーゼ活性を持たない増殖因子型受容体が正常組織にも発現していることが見いだされた。本研究においては私共が見いだしたキナーゼ欠損型のEphファミリー受容体、EphB6の生理機能を解明するために、キナーゼ欠損型受容体ErbB3とEphファミリー受容体研究のそれぞれにおいて世界をリードしている米国の研究者達と共同研究をすすめている。研究代表者松井が平成10年9月にニューヨークに赴き、研究分担者であるAaronson、Bergemann、伊藤博士らと第1回の会合を行い、本研究の進捗状況ならびに本研究領域に関する最新の情報交換を行った。平成10年12月にはハーバード大学の中本博士を招へいし第2回情報交換会議を行った。EPh受容体の中枢神経機能、特に神経回路形成におけるEphA3およびephrinA2の機能的意義の詳細な解析状況を報告いただくとともに、今後のEphBの細胞生物学的機能解析法に関する情報交換を行った。平成11年2月には私どもの研究協力者である大学院生下山をニューヨークに同行し、Bergemann博士の指導のもとマウス胎児におけるEphB6mRNA発現をin situ hybridization法にて検討するとともに、当該技術の習得のための指導をうけた。私どもは本年度、EphB6遺伝子ノックアウトマウスの作製にも成功しており、キナーゼ欠損型の本受容体の生理機能の解明はチロシンキナーゼ型増殖因子受容体を介する細胞間相互作用の活性発現の分子機構にも新しい概念をもたらす可能性があると考えている。
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