2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10045005
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Research Institution | NIIGATA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
古厩 忠夫 新潟大学, 人文学部, 教授 (30018642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 直史 新潟大学, 人文学部, 助教授 (70270931)
井村 哲郎 新潟大学, 人文学部, 教授 (50303095)
芳井 研一 新潟大学, 人文学部, 教授 (90092634)
櫛谷 圭司 新潟大学, 工学部, 助教授 (00186389)
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Keywords | 環日本海交流 / 日本海貿易 / 越境協力 / 東北アジア / 大連 / 植民地史 |
Research Abstract |
本年度は、計画の最終年度にあたるので、3年間の調査・研究の集約につとめた。 まず、7月末他の目的で来日した宋成有北京大学教授を新潟に迎え、日本側メンバーと研究会をもったが、今年度は従来の調査のまとめに重点をおき、年度末に調査報告書を出すことを申し合わせた。 本年3月初めに古厩に代わって櫛谷助教授が北京を訪れ、最終的打ち合わせと今後の発展方向について北京大学側共同研究者たちと協議を行った。北京大学との協議では、調査報告書をだすこと、来年度以降より本格的な共同研究をめざして科学研究費補助金基盤研究(S)を申請することなどについて協議した。 今年度はまとめに重点をおき、大きな調査は行わなかったが、大連後背地の瀋陽・長春・ハルビンについての調査をおこなった。また、新潟県庁などを訪れ、大連経済事務所の活動状況などについて、聞き取りをおこなうなど、現状の把握に努めた。その結果、物流のルートは戦前のそれと基本的には同じで、今日においても中国東北部との交流を考える場合、大連との繋がりが決定的であることが明らかになった。 本年の研究成果は過去2年の成果と合わせて研究報告書(「大連・新潟間貿易を通じてみた近代の環日本海交流」)として発行した他、『環日本海研究年報』第8号(2001年3月)に掲載した。また、本プロジェクト研究の最大の成果は共同研究の中心メンバーの芳井研一が『環日本海地域社会の変容』を上梓したことである。
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[Publications] 井村哲郎: "岩崎健事氏ヒアリング記録(II)-財政部文書科・上海駐在員・経済部金融司-"環日本海研究年報. 第7号. 83-109 (2000)
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[Publications] 櫛谷圭司,吉田均(共著): "中国地方都市における知的インフラの比較研究-瀋陽市・長春市・ハルビン市を事例として-"環日本海研究年報. 第8号. 124-149 (2001)
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[Publications] 古厩忠夫 編著: "東北アジアの社会資本"北陸建設弘済会. 443 (2001)
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[Publications] 芳井研一: "環日本海地域社会の変容"青木書店. 324 (2000)
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[Publications] 原直史 共著: "シリーズ近世の身分的周縁4 商いの場と社会"吉川弘文館. 277 (2000)