2000 Fiscal Year Annual Research Report
環境保全型経済成長に向けての技術・経済システムに関する日中共同研究
Project/Area Number |
10045014
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松岡 俊二 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 助教授 (00211566)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松 登志子 広島大学, 工学部, 助教授 (80034396)
浜渦 哲雄 広島大学, 総合科学部, 教授 (50253026)
山下 彰一 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (20127731)
金子 由芳 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 助教授 (10291981)
中越 信和 広島大学, 総合科学部, 教授 (50188918)
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Keywords | 環境保全 / 技術システム / 経済システム / 企業の環境対策 / 地方自治体の環境対策 / クリーン開発メカニズム / 中国 |
Research Abstract |
本研究は、中国における環境保全型技術システムおよび経済システムのあり方を、ミクロ(企業の投資行動等)とマクロ(環境政策等)の両面から明らかにすることを目的に、広島大学と中国・復旦大学との共同研究プロジェクトとして行ったものである。 研究組織は広島大学側7名、復旦大学側3名の計10名であり、双方の研究者の招聘、派遣にあわせて、研究報告会を企画・開催した。過去2ヵ年の研究報告会は、平成10年10月(広島大学)、同年12月(復旦大学)、平成11年10月(広島大学)、平成11年12月(復旦大学)に行った。研究報告会は関係部局からの参加もあり、活発な討論が行われた。 プロジェクトの最終年である平成12年度(本年度)は、12月に復旦大学を訪問し、今後の双方の学術交流の方向性を確認した。また環境保全型技術システムおよび経済システムのあり方についてのセミナーを開催し、活発な討論を行なった。さらに前回に引き続き、上海市環境保護局を訪問し、上海市における環境政策を中心とするヒアリング調査を行なった。続く北京においても日中友好環境保全中心を訪問し、今年度の研究成果を報告や、日本の経験を通じて、中国環境政策が抱える課題を提言し、また現況についてのヒアリング調査を行なった。平成13年1月には復旦大学を代表して孫莱祥副学長、陳立民教授が来日し、中国の環境問題と研究の現状をテーマにシンポジウムを開催し、最近の動向についての報告がなされた。 これまでの活動を通じて、日中両国の環境問題について、環境政策への経済的手段の現状と課題、マクロ分析とともに地方政府や企業単位でのミクロの歴史分析、現状分析を行うことができ、多くのケーススタディを積み上げることができた。
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Research Products
(16 results)
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[Publications] 松岡俊二: "途上国における環境政策の効率的実施とは何か?-規制の諸手段と効率性-"国際開発研究. 9・2. 17-37 (2000)
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[Publications] Matsuoka,S.,Matsumoto,R.,Kochi,I.,Iwase,M.: "Comparative Studies on Social Capability for Environmental Management in East Asia"ICSEAD Working Paper Series. 2000・12. 1-65 (2000)
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[Publications] 松岡俊二: "環境クズネッツ曲線を左右する途上国の環境管理能力"国際開発ジャーナル. 2000・6. 63-63 (2000)
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[Publications] 松岡俊二,村上一真,松本礼史: "アジア諸国の経済成長とCO2排出構造の変化"国際協力研究誌. 6・1. 75-89 (2000)
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[Publications] 松岡俊二,松本礼史,盧峻: "途上国における環境政策の効率的実施に関する研究:中国・排汚収費制度を事例に"国際開発学会第11回全国大会報告論文集. 33-38 (2000)
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[Publications] 盧峻,松岡俊二,松本礼史: "中国・排汚収費の政策効果に関する研究"環境経済・政策学会2000年大会・報告要旨集. 168-169 (2000)
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[Publications] 松岡俊二,松本礼史,河内幾帆: "途上国の経済成長と環境問題:環境クズネッツ曲線は成立するか"東アジアへの視点. 11・4. 79-91 (2000)
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[Publications] 松岡俊二,松本礼史,河内幾帆,岩瀬誠: "東アジアにおける社会的管理能力の形成について"東アジアへの視点. 11・4. 92-105 (2000)
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[Publications] 松岡俊二 他5名: "各国レポート"東アジアへの視点. 11・4. 106-155 (2000)
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[Publications] 浜渦哲雄: "自動車排出ガスによる大気汚染の防止対策:日本の経験とアジア"東アジアへの視点. 11・4. 156-169 (2000)
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[Publications] 山下彰一: "タイ自動車産業の新展開と環境対応技術開発の課題"東アジアへの視点. 11・4. 170-183 (2000)
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[Publications] 金子由芳: "アジア諸国の環境法設計・実施能力向上における日本の協力課題:ミニマムな共通環境政策の所在"東アジアへの視点. 11・4. 184-196 (2000)
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[Publications] 松岡俊二,松本礼史,岡田博己,河内幾帆: "企業の公害対策行動に関する経済分析"東アジアへの視点. 11・4. 197-207 (2000)
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[Publications] 河内幾帆,松岡俊二,松本礼史,村上一真: "大気汚染の費用便益分析:日本のSOx規制を事例として"東アジアへの視点. 11・4. 208-218 (2000)
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[Publications] 松岡俊二,村上一真,松本礼史: "アジア諸国の経済成長とCO2排出構造の変化:製造業と電力業を中心に"東アジアへの視点. 11・4. 219-231 (2000)
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[Publications] 松岡俊二 他: "東アジアへの視点"環境管理の社会的能力形成に関する東アジア諸国の比較研究. 155 (2000)